――今回の作品は、監督のHIKARIさんから直接出演依頼が来たという話を伺ったんですけど、もともと面識があったんですか?
一度、食事の席でご一緒したことがあったんです。その時に同じ関西人ということで意気投合して急激に仲良くなったんですよ。それから1年後に今回の作品のことで連絡を頂きました。
――まさかの出演オファーでしたか?
HIKARIさんは海外で仕事をされていて、直接オファーするということは向こうではそんなに珍しいことじゃないんです。だから、そのノリで来てくれてすごく助かりました。僕もそういう感じが好きなタイプなので。
――話を聞いた時に、テーマや役柄は決まっていたんですか?
電話を頂いた時にHIKARIさんが「障害者の子を主人公にした映画を撮ろうと思っている」っていう話をしている途中ぐらいで、僕がやりたいと思っていたテーマだということが分かって。どんな役でもいいから出演したいと伝えました。
――以前から自分の中で気になっていたテーマだったんですか?
日本の社会における健常者と障害者との距離に違和感を覚えていたんです。これは子どもの頃からずっと。あまりにも距離があるというか、障害者の方たちが特別視され過ぎているんじゃないかなって。
別に特別視するなというわけではなく「何やろこの違和感は?」というのものがあったんです。そういうことを考えるからには、日本の福祉の状況や障害者側と介助者側の意見、世の中の人たちは障害者に対してどう向き合っているのか。
それを知る必要があるなと感じていたところに今回のお話を頂いたので、こんないい機会はないなと思いました。
――なかなかない巡り合わせですよね。
勝手に運命を感じています。
――劇中では介護福祉士のトシ(俊哉)を演じていますが、どんな役作りを?
トシのモデルである介護福祉士の辻本敏也さんにお話を伺ったんです。とても仲良くなったので、なぜ介助者を志したのか、仕事を続けていく上での苦労など、いろんなことを聞きました。
それと、今回の仕事を引き受ける条件として、重度の障害を持った方と介助が必要な方と討論や議論ができる場を設けてほしいとお願いしたんです。もちろん、介助者として重要な技術的なことも学びました。
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