もはや説明不要の知名度とカッコ良さ! その活躍は俳優業にとどまらず、数々の名作を手掛ける映画製作会社プランBでのプロデュース、元妻アンジェリーナ・ジョリーとの慈善活動など幅広い。
カルト的人気を博した『ファイト・クラブ』(‘99)をはじめ、ブラピ自身がアカデミー賞ノミネートを果たした『12モンキーズ』(‘95)や『ベンジャミン・バトン 数奇な人生(‘08)』(2月7日[金]午前9:30 WOWOWシネマほか)、『マネーボール』(‘11)など、確かな演技力を示しつつもオスカー受賞に恵まれてこなかった彼だが、常軌を逸したカッコ良さと人間の奥深さをみせつけた『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(’19)での演技はズバ抜けていた。
彼がたどってきた人生を振り返れば、今回のアカデミー賞発表は感慨深いものになるのではないだろうか。
『ロスト・イン・トランスレーション』(‘03)におけるはかなげで少女的な魅力、ウディ・アレン作品で魅せた類まれなる美貌、マーベル・シネマティック・ユニバース作品で見せた妖艶さとたくましさ、時には『her/世界でひとつの彼女』や『SING/シング』(‘16)、『犬ヶ島』(‘18)のような声だけで魅せる演技でも僕たちの心をつかんできたスカヨハ。
私生活においては2014年に女児を出産しており、それが近年の作品に影響を及ぼしていることはまず間違いないだろう。その結果が、ともに母親役を演じた『マリッジ・ストーリー』(‘19)での主演女優賞、『ジョジョ・ラビット』(‘19)での助演女優賞のWノミネートに表われている。
俳優としても、ひとりの女性としても、一段階上のステージへと歩みを進めた彼女の活躍から今後も目が離せない。
日本ではノミネート作品をすべて鑑賞して発表当日を迎えることは難しい。だからこそ、ノミネート監督や俳優の過去作、経歴を把握した上で授賞式を目にした方が、歓喜する彼らの姿に寄り添うことができるはず。ぜひチェックしてみてください。
長野県出身。1986年生まれ。映画アドバイザーとして、映画サイトへの寄稿・ラジオ・web番組・イベントなどに多数出演。『GO』『ファイト・クラブ』『男はつらいよ』とウディ・アレン作品がバイブル。
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