「どうぶつ劇場」では広島県にある高校のラグビー部と、1匹の野良イヌの奇跡の物語を紹介する。
まだ創部3年目だった全国的に無名なチームの練習中に、突然グラウンドに現れた1匹の野良イヌが、いつのまにか一緒にランニングしたり、練習するようになった。保健所に連れていかれそうになったその野良イヌを部員たちは仲間だと言い、ラグビー部で飼いたいと監督に掛け合う。
最初は監督に反対されてしまうが、「ラグビーは仲間と助け合うスポーツ。あの犬を見殺しにするのはラグビーの精神に反する」と説得し、その野良イヌを“クーちゃん”と名付け、ラグビー部の寮で飼うことにする。
ラグビー部員たちは、クーちゃんの世話をすることで互いに思いやりを学び、これまでより先輩後輩のコミュニケーションを取ることにも繋がっていったように感じる。部員たちがクーちゃんに悩みを打ち明けたり、元気をもらったりする姿を見て、毎日大変な練習をこなす彼らにとってクーちゃんが心の拠り所になっていたのではと思い、胸が熱くなった。
そして、クーちゃんが来た年に全国大会常連校を破り、花園への切符を手にした彼らは、全国大会出場の常連校にまで成長した。きっとクーちゃんがいてくれたからこそ、無名だったチームがここまで強くなっていったのではないか。
しかし、ラグビー部にきてから13年後、クーちゃんは病気になってしまう。やせ細り、歩くこともままならなくなったクーちゃんの世話を一生懸命する部員たち。いつもより一緒にいられる時間を長くしようと時間を作ったり、トイレに行くために一輪車で運んだり、すぐに異変に気付けるよう添い寝をしたりする姿は、クーちゃんのことを本当に大切に思っていることが伝わり、思わず涙があふれる。私はクーちゃんの病気がなんとか治らないものか…と祈るような気持ちで映像を見守った。
クーちゃんは言葉を話すことはできないけれど、部員たちと気持ちは繋がっていて、きっと彼らのクーちゃんを思う気持ちは届いていたのではないかと思うと、彼らとクーちゃんの強い絆に涙が止まらなかった。
このように、振り幅の広いさまざまな映像が紹介されるため、あっという間に時間が過ぎてしまう。また、動物たちから思いやりや命の尊さなど、大切なことを学ぶことができる。涙なしには見ることのできない感動の物語を是非味わってほしい。
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