映画を愛するスピードワゴンの小沢一敬さんならではの「僕が思う、最高にシビれるこの映画の名セリフ」をお届け。第12回は、第2次世界大戦中に英国の首相に就任し、“政界一の嫌われ者”から“最も尊敬するリーダー”となった伝説の政治家を描いた『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男(2017)』(2月13日[木]午後2:45 WOWOWシネマほか)。さて、どんな名セリフが飛び出すか?
──今回は、ゲイリー・オールドマン主演作です。ゲイリー・オールドマンはお好きですか?
小沢「好きだよ。『シド・アンド・ナンシー』(1986)でしょ?」
──『シド・アンド・ナンシー』であり、『レオン』(1994)ですね、初期の代表作といえば。
小沢「すごいよね、この人。正直言うと、戦争絡みの映画と実話ベースの伝記映画は好きじゃないのよ、俺。でも、めちゃくちゃ良かった、この映画は。某映画レビューサイトのポイントで、4.8つけちゃったもん(笑)」
──それは、かなりの高評価じゃないですか。
小沢「いや、俺は甘いから、基本は全部4点以上なんだけどね。でも、それぐらい良かったね。特に最後の30分間は、ずっと好きなシーンの連続って感じだった」
──チャーチルの人柄を理解した上での最後の30分間は、ホントに引き込まれますね。
小沢「チャーチル(ゲイリー・オールドマン)を助ける二人の女性、タイピストのレイトン(リリー・ジェームズ)とチャーチル夫人(クリスティン・スコット・トーマス)、どっちも魅力的だったし、ゲイリー・オールドマンもチャーチルをとてもチャーミングな人として演じてたよね。俺はばかだから歴史のこととか知らないけど、チャーチルっていう人のことを好きになったもん」
──それは映画として成功ですね。
小沢「そう思うよね。それは好きにさせたからすごいんじゃなくて、逆に嫌いにさせてもすごいわけじゃん。そのキャラクターに対して、好きだとか嫌いだとかっていう観客の感情を生み出せるってことがすごいわけで。そういう意味では、かつて『シド・アンド・ナンシー』で観たゲイリー・オールドマンって、やっぱりすごい役者だったんだなぁ、と改めて思ったね」
──『シド・アンド・ナンシー』と今回の作品、数十年を経て、全然違う役柄を演じてますけどね。
小沢「『シド・アンド・ナンシー』のときも、よく見れば全然似てないんだけど、だんだんシド・ヴィシャスに見えてきたし、今回のチャーチルだって、後で本物の写真を見たらあんまり似てないんだけど、観客はこういう人だと信じ込まされるもんね」
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