友寄ディレクターは、動物好きだった子ども時代から、アマゾン、ヒマラヤ、アフリカの大自然に触れることを夢見てきたという。だが、2018年秋にヒマラヤ・ドルポに初めて到達したときは「大地は全面、茶色。正直、全く面白くなくて、この土地で特番なんか撮れるのかなと思ったんです」と明かす。
しかし、四季を通して取材を続けるうちに、茶色から白銀、そして緑へと姿を変える大地の移り変わりに感動。
「『大地ってこんなに変わるんや』って、初めて大地がいとおしく思えたんです。『大地で人間は生きている』ということ、そして『ドルポにはこんな生活を送っている人たちがいる』ということを、日本の皆さんに伝えたいと心から思いました」と話す。
今回の番組制作で、一貫してこだわり続けているのは“リアル”とのこと。
「今回は風景と現場の音、ナレーション、音楽で見せていきたいと思っています。目指すは“打倒NHKスペシャル”(笑)。
ヒマラヤはめちゃくちゃ絶景が広がっているので、150日の間に、映像的にはNスぺを超えたのでは!?と思う瞬間がたくさんあるんです。リアルなものを真っ正直に撮り続けるしかない。2020年のヒマラヤ部族のリアルはこれなんです」という友寄ディレクター。
真摯(しんし)にヒマラヤに向き合った本作は、衝撃のインパクトをもたらしたこれまでのバラエティーとはひと味もふた味も違う、骨太のドキュメンタリーに。
「もちろん“笑い”の部分はありますが、破天荒なキャラがヒマラヤでどんなことをしてくれるんだろう…と期待してくれる固定ファンの皆さんの期待はある意味、裏切ってしまうのかもしれません」としながらも、「でも、その裏切りを超えるものを作らなければならないと思っていますし、ディレクター人生26年間の集大成として全てを出しています。決して無駄な時間にはさせないので、ぜひ2時間半お付き合い願いたいです」とアピールした。
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