黒岩役の椎名には、「全裸監督」の演技について質問されたそう。
「真面目な顔で『あれはどうやって撮っているの?』と聞かれました(笑)。よく、他の方からも『全裸監督、見ていたよ』と言ってもらえて、私にとっては間違いなく大きな作品になりました」演じたのは昭和の伝説的なセクシー女優、黒木香。しつけの厳しい母親に育てられた彼女が大人になり、山田孝之演じるAV監督の村西とおると出会って自分を解放していく姿を熱演した。
「撮影に入るまで十分な準備期間をもらえたので、黒木さんの出た番組の動画を見たり、インタビューを読んだりして、役についてとことん考えを深めることができました。特に、前半、母親に抑圧されているところが難しくて、彼女がどうして根本的に変わりたいと思ったのか、なぜAVに出たいと思ったのかをつかむまで…。“役を生きる”って、ここまでしないとできないんだと初めて分かりました。そこで役に入れていなければ、後半のAV撮影のシーンはとても演じられなかったですね」
シーズン2の制作も決定し、再び黒木を演じることになった。
「他の役を演じても、黒木さんを演じた感覚は自分の中から抜けてはいかない。ずっと残っているのが不思議ですね。それだけ深く入り込んだ体験が、今、他の仕事でも役に立っていると思います」
「全裸監督」は世界に配信されているが、見る側としても海外の最先端の作品は欠かせないという。
「最近見て面白かったのは韓国映画『パラサイト―』。いつかあの家政婦さんのようなサスペンスのキーパーソンを演じてみたいです」
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