主演女優賞は高畑充希「『不安だ~』って毎日泣き言を言っていました」【ドラマアカデミー賞】

2020/02/27 12:00 配信

ドラマ

第103回ドラマアカデミー賞で主演女優賞を獲得した高畑充希撮影=星野耕作

サクラの癖は周囲にヒントが!? 「『非常にいい!』は平泉成さんの物まねをしたくて…」


――納得行かないことがあると「スゥ―ッ」と息を吸ったり、素晴らしい建築物を見かけると「非常にいい!」と言って写真を撮ったりするサクラのキャラを、どうやって作っていったのですか。

「非常にいい!」は(「過保護のカホコ」で祖父役だった)平泉成さんの物まねをしたくて、そのつもりでやっていたら、成さんが本当に出てくれて、最終回では一緒に言ってくれたので最高でした。

「スゥ―ッ」というのは南雲聖一監督の癖なんですよ。監督がそれをやると、みなさん「あ、納得していないんだな」と思うんですって(笑)。台本には「スゥ―ッ」としか書いてなくて、息を吸えばいいか吐けばいいかと、私なりにいろいろ試しました。結局、吸ったんですけど、第3話で「真顔でやると変だから、眉間にシワを寄せて」と言われたので、そこからちょっと変わっています。

――「過保護のカホコ」、「家政婦のミタ」(2011年日本テレビ系)の遊川和彦さんらしく、サクラが仕事で挫折したり心の支えだった祖父を亡くしたりした挙句、昏睡状態に陥ってしまうというハードな展開でした。

遊川さんは主人公に試練を与えてそれを解決させていくんですよね。それをドラマティックに描かれるので、サクラとしては辛いことばかりでした。特に第7話は故郷の島に橋がかからず、じいちゃんも死んじゃってと、「どんだけ辛い目にあえばいいんだっ」と思ったぐらいで(笑)。放心状態というか情緒不安定になっていました。

その後、サクラが部屋に引きこもってスマートスピーカーと会話するところも、けっこうしんどかったですね。私は鬱状態になったことはないけれど、その境界線が見えたことはあるので、「ここを超えたら鬱なんだろうな」と思いながら演じていました。