また、鶴瓶に最も吉田の魂が乗り移っていた場面は、サンフランシスコ講和会議で受諾演説をする直前、日本の未来に思いを馳せるところだろう。「やれるか。日本はやれるか…!?」「…やれるさ」という、吉田と白洲の熱いやり取りは引き込まれた。そして吉田は、声を詰まらせながら受諾演説を読みあげる。このシーンについて、鶴瓶は取材で撮影裏話を明かしてくれた。
台本には「吉田、読み始める」としか書いていなかったが、自然に涙が出てきた鶴瓶は、カットがかかってもしばらく泣き続けていたという。「あんなん初めてやった」と振り返っていた。感情溢れる鶴瓶の演技は必見だ。
戦後75年を迎える節目に過去のことを改めて学び、現在、未来を考える。このドラマは、そんなきっかけの一つになるだろう。
文=X_X
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