松坂桃李主演作も! 3月初放送映画3作品を厳選!<ザテレビジョンシネマ部>

2020/03/01 07:00 配信

映画

『ビリーブ 未来への大逆転』(2018)


『ビリーブ 未来への大逆転』3月21日(土)よる10:00他 (c)2018 STORYTELLER DISTRIBUTION CO., LLC.


男女平等裁判に挑んだ女性弁護士ルース・ベイダー・ギンズバーグの実話を描いた物語。圧倒的不利な状況ながらも差別と戦うルース(フェリシティ・ジョーンズ)の姿を通し、より良き未来を築くために必要な姿勢と勇気を映し出す。

性別・人種・国籍など、人類の歴史をさかのぼればいつの世にも差別は付き物。先人たちの努力によって、それらが「おかしいこと」だという基盤や認識だけはできているが、男女差別が当たり前のようにまかり通っていた時代が確かにあった。

劇中でも描かれたそんな時代がたった60数年前の話だというのだから驚き。女性が選べる仕事は極めて限られ、クレジットカードを作ることさえ認められていなかった。

稼ぐのは男の仕事で、家事や育児は女の仕事。そんな男性優位のいびつな社会に立ち向かい、男女平等の礎を築いた女性の苦悩と努力をあなたは垣間見る。

『ビリーブ 未来への大逆転』 (c)2018 STORYTELLER DISTRIBUTION CO., LLC.


時代が変われば人も変わる。人が変われば時代も変わる。しかし、待っているだけじゃ、人任せにしているだけじゃ、思い描いた理想の未来は訪れない。

圧倒的理不尽を前に紆余曲折を経ながらも、正しさを貫くための道を歩んでいくルース。上手くいかないことばかりでも、今この瞬間だけがすべてじゃない。諦めない限り、手放さない限り、信じ続ける限り、可能性は潰えない。

その可能性の果ての今を僕たちは生きているのだということを、3月15日で87歳になる現在も米国最高裁判事を務めるルースの半生が示してくれる。

過去があって今がある。当たり前のようで当たり前ではない日常に価値を抱くキッカケを与えてくれる3作品とともに、3月も素敵なWOWOWライフをお過ごしください。

文=ミヤザキタケル


 


長野県出身。1986年生まれ。映画アドバイザーとして、映画サイトへの寄稿・ラジオ・web番組・イベントなどに多数出演。『GO』『ファイト・クラブ』『男はつらいよ』とウディ・アレン作品がバイブル。

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