井上尚弥×藤原竜也のスペシャル対談が実現! 二人をつなぐ香川照之には「付いていけない」!?

2020/02/28 18:30 配信

映画

「何かあったらタオルを投げるけど、舞台の上はもうお前の世界だぜって」(藤原)


お互いが活躍する世界に足を踏み入れたきっかけや、始めた当初の鍛錬についてトークを展開していった中で、藤原は「僕は若い頃から、ボクシングと舞台(演劇)の現場って非常に似ているなと思っていて。

ひと月にわたって演出家の下で厳しい稽古をしても、初日を迎えれば演出家は言わばセコンドなので、リングに立つのは自分たち俳優で。

演出家からは『何かあったらタオルを投げるけど、舞台の上はもうお前の世界だぜ』っていう教育は昔から受けてましたね」と、2つの世界の共通点を指摘。

井上も「やっぱり準備期間を経て、“本番”に向けて努力していくのもそうですし、当日やるのは自分しかいないという意味では、お芝居と似ているかもしれないですね」と共感を寄せた。

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また、藤原は「僕らは初日に向けて稽古を積んでいくわけですけど、その間1~2カ月、中日を経て千秋楽までっていう長いスパンでやっていくので、逆にボクサーの皆さんは、“初日”に一点集中でやるっていうことですから、当日を迎える朝はどんな気持ちなのかなって」と、井上の試合への心構えに興味を覗かせる。

それに対し井上は、「朝は基本的に落ち着いていますね。僕の場合は、前日の夜が“遠足の前の日”みたいな『楽しみすぎて眠れない』っていう感覚があるんです。

それはしっかりと準備をしてきたからこそ、明日の試合が待ちきれないっていうことで。多分(これだけやってきたという)自信と確信があるからそういう気持ちになるんだと思います」と、練習に裏打ちされた自信から来る“強心臓”ぶりを発揮。

一方で、「リングに上がる直前は緊張しています。ただ、その緊張感というのは逃げ出したくなるようなものではなく、『早く戦いたい、今日は行けるぞ』っていう(研ぎ澄まされた)緊張感ですね。

ゴングが鳴る前のああいう時間って、何か夢の中にいるような、『これから試合が始まるんだ』って感覚で。基本的に何も考えていなくてボーッとしているんです。それがリング中央で相手と顔を合わせた時に目が覚めるというか」と、試合直前の心境についても詳細に語った。

「インターバル中の会話とか、試合が終わったら覚えていない」(井上)


さらに、藤原から「お芝居をやっていると、集中していてもふと俯瞰的というか、客観的に現場や自分自身を見つめる瞬間があって。それも結構大事なことんですけど、ボクサーの皆さんは試合中冷静な分析ってしているんですか?」と質問が。

井上は「逆に試合を振り返ると、『覚えていないくらい集中している』ってことはありますね。目の前の相手と戦うことで必死だからこそ、思い出せないことが結構あるんです。

例えば、ラウンド間のインターバル中にセコンドと話した内容とか、試合が終わったら覚えていないんです」と、体だけでなく頭をフル回転させて戦うボクサーの極限の集中について言及した。

その後も二人は、海外での活動やそれぞれの最終目標など、さまざまなことをテーマにトークを展開。お互いにとって刺激的な対談となった。この模様は4月4日(土)昼2:30より、WOWOWプライムにて放送される。