松坂桃李「“普通”の考え方や物差しは人それぞれ違う…」≪インタビュー≫

2020/03/01 07:00 配信

ドラマ インタビュー

大ヒットミステリー小説を実写化したドラマスペシャル「微笑む人」(3月1日[日]夜9:00-11:05、テレビ朝日系)で主演を務める松坂桃李にインタビュー。

同作は、妻子を殺害した罪で起訴された主人公・仁藤俊美(松坂)がなぜ凶行に至ったのか、その理由に迫るミステリー。週刊誌記者・鴨井晶(尾野真千子)の目線で、仁藤の人物像を掘り下げていく。

“サイコパス”な仁藤を演じた松坂が、その胸の内を語った。

自分の中での“普通”は他の誰かから見たら“普通”じゃない


松坂桃李がサイコパスな殺人犯・仁藤を怪演撮影=星野耕作


――仁藤を演じるうえで、気を付けた点はどこですか?

仁藤の感情は常に一定していて、妻子を殺してしまう動機に至るまでの感情の爆発がないんです。『本の置き場所が欲しかったから』と殺害の動機を語る仁藤を、周りは理解できずに『他の理由があるはずだ』と言うけれど、仁藤にとってはそれが“普通”。そういうフラットさを意識して演じていました。

サイコパスな仁藤を危険なやつだと拒絶したり、自分とは全く違うと思ったりすることって簡単なんです。そう思うと楽なんですよね。でも、実は自分が“普通”だと思っていたことが、他の誰かから見たら“普通”じゃない、ということってよくあると思うんです。さらに、自分が思っているその“普通”が、時には危ういところまでいってしまうということをはらんでいる。そういったことを、今回あらためて考えさせられました。だから、仁藤が自分とはすごくかけ離れているなとも、最終的には思わなかったですね。

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