川口春奈が語る帰蝶の切ない女心「覚悟が映し出されていると思います」<麒麟がくる>

2020/03/08 08:00 配信

ドラマ インタビュー

「麒麟がくる」第7回シーンカット(C)NHK


染谷さんもコミカルかつ天真爛漫に演じていらっしゃるんです


――しかし、今後、帰蝶は“うつけ”と呼ばれる信長の良き妻となっていきます。信長のどんなところに引かれていくのでしょうか?

信長の突拍子もない言動に最初は驚きますが、彼が育ってきた環境やお母様との関係性を聞くと切ないものがあって、帰蝶は自分と通ずるものも感じたのではないでしょうか。そして、いつも笑顔なのに、やることは大胆。そんな面白い人なので、どんどん引かれていくんだと思います。

――染谷将太さん演じる信長は、どんなキャラクターですか?

染谷さんは寡黙でクールな印象ですが、演じられる信長はキャラクターが面白くて。染谷さんもコミカルかつ天真爛漫に演じていらっしゃるんです。その一方、潔く物事を決める瞬間もあったりするので、いろんな顔があって面白いなと思いながらお芝居させていただいています。

――最後に、第8回以降の見どころと抱負をお聞かせください。

駒(門脇麦)と帰蝶は光秀に叶わぬ思いを秘めている2人ですが、第8回でも2人だけのシーンがあります。駒といる時は女の子同士でしかできない話ができるので、普段見られない表情が出ていると思います。駒は身分違いの恋で、帰蝶は嫁に出なければならない立場。光秀の話をするとき、大好きだから顔はほころぶけれど、心は切なくて…2人は一見、明るい雰囲気でガールズトークしていますが、内容はとても切ないです。そして、尾張に渡ってからも日々戦が行われ、帰蝶の周辺は目まぐるしく環境が変化していきます。激動の時代を生きた帰蝶という女性を、最後まで力強く演じていけたらと思っています。

3月8日(日)放送第8回あらすじ


尾張へと向かった光秀(長谷川博己)は、海辺で、漁師たちから慕われている奇妙な出で立ちの織田信長(染谷将太)を目の当たりにする。この男に帰蝶(川口春奈)を嫁がせていいものかと葛藤する光秀だが、母・牧(石川さゆり)は美濃の国の行く末のことを一番に考えることが大事だと告げる。

光秀が自分の気持ちに応えることがないと分かった帰蝶は、光秀の口から「尾張に行って美濃にない海を見るべきだと、背中を押してほしい」と条件をつける。

取材・文=及川静