――楽曲制作に関わる一方で、ステージでは演者、DJとしてのポジションになるわけですが、ステージ上での役割や、意識していたことはどんな所でしょうか?
DJ KOO:最初の頃はやっぱり大変でした。だって、DJが後ろにいるグループなんて当時は無かったですし。だから、「アイツは後ろで何をやってるんだ?」とか散々な言葉を浴びせられながらステージに立ってましたね。
実際僕の仕事というのは、レコーディングをして小室さんとミックスダウンしてしまえば、本来はそこで終了なんですよ(笑)。そこであえてバンドでもなく、カラオケでもなく、DJを置くというのが、TRFにおける小室さんのビジョンだったんです。
小室さんに「1時間とか1時間半のワンパートでフロアを盛り上げるのがDJの仕事だとわかっているんだけど、あえて3分間、1曲の間でDJの仕事を見つけてくれ」って言われて。
でも、本来は(ステージに上がる前に)僕の仕事は終わっているんですよ。変な話ボタン一つ押して音源が流れればそれでいいんですけど、そこで僕はグルーヴ感、お客さんをDJらしく煽る、それと見た目のインパクトやアクションっていうところで、どうにか3分間もつようにしましたね(笑)。当時は「もたせる」っていう意識でしたもん。
だからこそ、初めてドレッドヘアーにして、派手なアクションで「イエー!」って手を挙げてお客さんを煽っていったりとか、そういうことに努めていましたね。
――確かに当時のKOOさんのドレッドヘアーは、子どもながらに見ていて非常にインパクトがありました(笑)。
DJ KOO:(笑)。でも、そういうことなんですよ。何やっているかわからなくてもインパクトがあるっていう。
(#3へ続く)
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