ジム・ジャームッシュ監督最新作「デッド・ドント・ダイ」日本版予告映像や場面写真が解禁

2020/03/06 16:55 配信

映画

ジム・ジャームッシュ監督「デッド・ドント・ダイ」の1シーン(C)2019 Image Eleven Productions Inc.All Rights Reserved.


4月3日(金)より東京・TOHOシネマズ日比谷ほかにて全国公開される、ジム・ジャームッシュ監督の3年ぶりの最新作「デッド・ドント・ダイ」の日本版予告映像、ポスター画像、そして場面写真が解禁された。

ビル・マーレイとアダム・ドライバーがW主演を務める本作の予告映像は、「この平和な街に……ヤツらがやって来る」という、どこかノスタルジックな文字とともに、ゾンビのダイナー襲撃シーンから幕を開ける。

一心不乱にスマホ画面に見入って歩行するちまたの「スマホ・ゾンビ」にインスピレーションを得たというジャームッシュ監督は、本来は無個性であるゾンビに、現代の世相を反映させる驚きの演出で、本格的なゾンビ映画に挑戦した。

テニスラケットを振り回す「スポ根ゾンビ」、“コーヒー”という言葉をくり返してさまよう「コーヒー・ゾンビ」、酒の匂いをただよわせ酔っ払う「シャルドネ・ゾンビ」など、生前の物欲にしたがって行動する、生ける屍たちを映像化した。

奇想天外でユーモラスなゾンビたちは、海外ドラマ「ウォーキング・デッド」のようにシリアスではなく、映画「新感染 ファイナル・エクスプレス」(2017年)のように過激でもない、トボけたこっけいさにあふれていて、“もしも自分がゾンビになったら?”と、想像力をふくらませる。

さらに、奇想天外なゾンビたちの大量発生に立ち向かうのは、とぼけた警官コンビ。ビル・マーレイが猟銃をぶっ放せば、アダム・ドライバーがカイロ・レンかのごとく、ライトセーバーならぬ、ナタでゾンビを斬り捨てる。

「ゾンビを成敗しないと世界は終わる」と日本刀をたずさえ現れた、ブロンド長髪のティルダ・スウィントンなど、他では見られないコミカルな怪演を、キャストたちが披露している。

4月3日(金)より全国公開される、ジム・ジャームッシュ監督最新作「デッド・ドント・ダイ」(C)2019 Image Eleven Productions Inc.All Rights Reserved.


あわせて解禁されたポスター画像では、まさに今、墓からはい出てきたかのような生々しいゾンビの手が……。月夜にせまりくるゾンビの恐怖をかき立てる。

さらに、ティルダ・スウィントンが道着で日本刀をかまえる姿、セレーナ・ゴメスが友人たちとオタクグッズでいっぱいのホビーショップに立ちよるシーン、ゾンビの襲来におびえるダニー・グローヴァーとケイレブ・ランドリー・ジョーンズ、まさかのゾンビ役で登場したイギー・ポップ、森で暮らす世捨て人を演じるトム・ウェイツの姿が、新たな場面写真として公開された。

ジョージ・A・ロメロ監督の古典的名作「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド」(1968年)にオマージュをささげ、疾走感よりも牧歌的なゆるやかさを選び取ったジャームッシュ監督。特有のオフビートなスタイルとあいまって、愛すべきオンリーワンのゾンビ・コメディとなった。