――今作について、初めてのアフレコやオーディションのときの様子はいかがでしたか?
実は、オーディションの時に全キャラを受けていました。
その中で「自分とシンクロするキャラクターってどの子かな?」って思ったときに、そんなに思い当たる節はなく…。
ただ、声優の仕事の良さって、自分にシンクロしていなくても役にトライできるというところだと思っていて、その意味では、(キュア)グレースちゃんが一番挑戦だったかなと思います。
(キュア)スパークルを受けたときは、なんとなく後ろのガラスの向こうのブースから、若干笑われているような空気を感じていて、「ちょっとやりすぎたかな…」と一瞬思いました(笑)。
私は、オーディションの現場で言われた指示になるべくタイトに答えられるようにしたいので、事前にあまり作り込まないことが重要だと思っていて、今回も心掛けていました。
もちろん、台本をしっかり読み込んで行きますが、私たちが紙から得られる情報は限られるので、現場の皆さんが思っているものにより近づけるためには、その場の声を聞くことが一番です。
そのためにも、作り込まないよう意識しているのですが、実際は気になっちゃうんですよね…(笑)。だから「考えない、考えない!」って言い聞かせながら当日を迎えました。
テープの段階では、録音してくれたマネジャーも「悠木さんがプリキュアになったところ見たいです!」と私がプリキュアになることを楽しみにしてくれて、いわばマネジャーは、私のヒーリングアニマルなんですけど(笑)、彼女が褒めながら録ってくれたのは助かりました。
また、私にできる(キュア)グレースの良さを出してあげたいなと思ったので、その試行錯誤が楽しかった記憶があります。基本オーディションは大好きなので、楽しかったですし、やりがいがありました。
――ということは、オーディションで手ごたえを感じたということですか?
手ごたえがあったというか、やり切ったなみたいな感じでした。スタッフさんもみんなを平等にするためか、オーディション中は反応をあえてあまりしないようにしていたと思うんです。
ただ、スパークルで若干笑いがでたのは、「おや?」と思いまいしたけど(笑)。でも私は、努めて冷静にできたかなと思っていました。なので合格をいただいた時には、「ちゃんと響いていたんだ、良かった」という安心感と、読み込んでいく間にキャラクターのことも好きになりますから、それが伝わっていて良かったという感じです。
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