──稲垣選手の特製抱き枕や、手形がプレゼントされる予定のキャンペーンですが、この企画を聞いたとき、どう思いましたか。
人選間違えてるんじゃないかと思いました。いや、本当に、需要があればいいんですけどね…あることを祈ってます。本当に「面白そうだな」と素直に思いましたね。喜んでくれる人がいたらいいなという思いも強いです。
こうやって、ラグビー選手として個人の名前を覚えてくださって、本当に感謝してますし、そういった方にこういう場を借りて少しでも感謝の気持ちを伝えられたらなっていう部分もあります。特製抱き枕はまだ見てないんですけど、見るときが楽しみです。僕自身、非常に楽しく撮影させていただきました。
──最後に、動画中では、オーバーリアクションや静かに勝利する稲垣選手が印象的でしたが、稲垣選手が今までに最も感情を露わにした勝利を教えて下さい。
ラグビーをやっていて何が一番楽しい瞬間かって聞かれると、試合に勝った時なんですよ。試合中は、およそ楽しさなんてものは感じている余裕はないですし、やるか、やられるかで、自分が何をやるか、やらないといけないのかをずっと考えてるじゃないですか。喜びとかいう感情は、試合中はあんまりないんですよ。
やっぱり試合が終わった後っていうのは…勝てば、ですけど、勝った時は今までやってきたことが正しかったんだって証明される瞬間でもありますから、非常に嬉しい気持ちになります。
ワールドカップで例えるならば、アイルランド戦やスコットランド戦など、自分たちがターニングポイントにしていた試合で勝利を収めることができた瞬間っていうのは、自然と感情が熱く出てしまう気がします。
日常生活ではなるべく、そんなに感情を出さないようにしてるんですけど。恥ずかしいじゃないですか。元々そんな喜怒哀楽激しいほうじゃないですし。でもやっぱり試合中とかは、別に怒ってるわけじゃないんですけど、凄い声を荒げるシーンもあります。
ファンの歓声で声も届かないですし、試合中見ていただければわかると思うんですけど、凄い顔して叫んでますよ。僕の場合は、試合中とその後が、一番感情が出るシーンじゃないですかね。
──勝った時の喜びの感情と、負けてしまった時や納得いかなかった時の感情はどちらが表に出やすいですか。
嬉しいときのほうが感情に出るんじゃないですかね。勝って仲間と抱き合うシーンは、非常に嬉しいという感情が出てると思うし、逆に負けて悔しい時は、感情は本当に“無”ですからね。表情も“無”ですけど。なぜ負けたのかっていうのは理解できているんですよ。でも、心の底では納得できていないような感覚ですかね。
その悔しさっていう部分を絶対に忘れないでおこうとは常に思います。そのまま忘れないで行けば、次の試合の糧になってきますから、そういう思いは常に持ち続けようと思います。悔しい思いは外に出すべきではないと僕は思ってますね。悔しいって周りに言うのは、少し違うかなと。
自分の中でしっかり処理して、自分の中で何が原因で勝てなかったのかっていう部分をしっかり探ることができれば、また次に繋がると思っています。ただ、そういった感情をみんなにバラまくのは違うかなと思いますね。
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