NHK BSプレミアムで来年1月放送予定のドラマ「開拓者たち」の制作発表会見が6月20日、都内で行われ、主演の満島ひかり、石田卓也、綾野剛、山下リオ、新井浩文が登場した。
本作は戦前、旧満州(中国東北地方)へと渡り、過酷な逃避行と避難生活の末に帰国し新たな農地の開拓に挑んだ人々の姿を描いたドキュメンタリードラマ。満島・石田・綾野・山下が4兄弟を演じ、新井は満島の夫である速男を演じる。
長女・ハツを演じる満島は「非常に緊張する作品の真ん中に立たせてもらって、ちょっと私、自分を開拓していかなきゃいけないんじゃないかなって本当に思うぐらいです。自分の深い深い芯の部分からわきあがってくるもので芝居ができたらなって思っていますが、芝居をするだけじゃパワーが足りないかもしれないので、本気で作品に立ち向かって、すごく大きな呼吸をするドラマになればいいですね」と挨拶し、ハツを支える長男・史郎を演じる石田も「こんなに素敵な作品に出られることがうれしいですし、この役を任されたからには命がけで史郎を演じたいと思います」と力を込めた。新井は「さっき資料を見せてもらったんですが、(新井が)テレビドラマでメーンキャストを演じるのは珍しいみたいなんで、期待されてるみたいなことが書かれてるのでいつも通り期待以上の仕事はさせてもらいます」とコメントし、会場の笑いを誘った。
それぞれの役柄と今後どう演じる予定かという質問に、満島は「ハツさんといると落ち着くだとか、あなたに言われるとそういう気がしてくるだとか言われるような人物像ですが、お母さんみたいな優しくて強い人というよりはとても弱い側面がある人なんですね。旦那さんから学ぶことで強くなっていく部分もあるので、個性がものすごく強いというふうには感じていないです。共演者のみなさんと芝居をし合って生まれてくるもので見つけていきたいのでどういう役とは言えませんが、”ハツさんといると落ち着くよね”って言われるような人に見えたらいいなと思っています」と語り、石田は「史郎を通してどんなつらいときでも諦めずに希望があれば生きていけるというのを伝えられればというのはあります」と話した。次男・金次役の綾野と次女・富枝役の山下は「僕はこれが優れてるだとかあれが優れてるとかまったく感じなくてもいい、自分の特質に対して考える環境じゃないところにいる家族だと思うんですよね。その中で初めて自ら憲兵隊となって、僕にもできることがあるんだと信じて。それは家族を守るためでもあるんですが、(戦争の実情を)知ったことで失うこともたくさんある。そういった内省的な部分を大事にしなきゃいけない役だなって思っています」(綾野)、「富枝という役は表裏がないというか本当に正義感に満ちあふれてる子だなっていうのが第一印象で。私も日中戦争について知らないことが多くて想像を絶する世界が多分あると思うんですけど、中国に行って撮影ができるということでその空気を吸いつつ共演者の方々にも助けてもらいつつ作り上げられたらなって思います」(山下)とそれぞれ意気込みを語った。最後に新井は「時代背景や人物像は置いておいて、満島さんの旦那ということでまずそこからですね。独身の身としてはものすごい全然わからない未知なる世界なので既婚者の友達に今いろいろ聞いてます(笑)。これからどうするっていうプランはこの作品に限らずどの作品でもそうなんですけど、監督ありきなので、万が一みなさんご覧になって『あ、新井よかったな』って思ったってことは90%以上監督のおかげで、逆にダメだったってなったときはそれはまた同じで90%以上監督の力だと思います」と監督にプレッシャー!?をかけた。
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