東野幸治、吉本興業への思いを吐露「変わろうと頑張ってるけど、変わりきれない部分も…そこがまた愛おしかったりするんです」<インタビュー後編>

2020/03/26 10:00 配信

芸能一般 インタビュー

新刊エッセイ「この素晴らしき世界」や、YouTubeで展開中の「東野幸治の幻ラジオ」で注目を集める東野幸治が、Webザテレビジョンに登場!

「世の中が『面白い』と認める人は、全部ひっくるめて“芸人”って呼んでいいんじゃないですかね」


――東野さんご自身は、YouTubeと地上波のテレビとの関係は、どのようにお考えですか?

東野幸治:今までの話で察していただけると思いますけど、僕は、YouTubeは意外と許容してるんです。

芸人さんが劇場で漫才や落語をしていた時代、ラジオというものが始まって。そこで活動の場をラジオに移した芸人は、周りから「それでも芸人か」なんて言われたと思うんです。で、その次にテレビの時代になったら、テレビで仕事をし始めた芸人は、「テレビタレントなんか、劇場でネタをやらせたら、5分ももたないぞ」なんて悪口を言われて。

結局、今もそれと同じような状況やと思うんですよ。テレビの次にYouTubeが来て、今テレビで仕事している人の中には、YouTubeに否定的な人がいるっていう、ただそれだけの話で。そんなに大した変革でもないような気がするんですよね。時代が流れてるだけっていうか。

で、そういうときの芸人の生き方として、カメレオンじゃないけど、その時代その時代に合わせて、自分の色を変えていくっていうのもありやと思うんです。もちろん逆に、色を絶対変えない芸人っていうのも、かっこええなと思いますけど。

要は、今の時代、純粋に笑えることだけを突き詰めていく人だけが芸人ではない、というか。お笑いのスキルを活かして、例えば面白いビジネスを始めたりする人も、新しいタイプの芸人やと思うんですよ。何にもせえへんけど変な毎日を送ってるヤツがいて、「こいつ、おもろいな」ってなったら、そいつもやっぱり芸人やろうし(笑)。だから、いわゆるネタをやらなくても、世の中の人が「面白い」と認める人は、全部ひっくるめて“芸人”って呼んでいいんじゃないですかね。