「テレビ朝日シナリオ大賞」の大賞受賞者に井上由美子氏も太鼓判!?

2011/06/23 08:30 配信

ドラマ

優秀賞を受賞した本田隆朗さん、大賞の若狭大基さん、優秀賞の内田静さん(写真前列左から)岡田惠和氏、井上由美子氏、両沢和幸氏(写真後列左から)

有能な脚本家の発掘と育成、制作現場の活性化を目的として開催されている「第11回テレビ朝日21世紀新人シナリオ大賞」の発表会見が6月22日、都内で行われ、選考委員を務める脚本家の井上由美子氏、岡田惠和氏、両沢和幸氏、そして、大賞受賞者の若狭大基さん、優秀賞受賞者の内田静さん、本田隆朗さんが出席した。

ことしで11回目を迎える同賞は、テレビ朝日が優秀な脚本家の発掘・育成、ドラマの強化を目的として'00年7月に創設された。中でも'02年の第2回に大賞を受賞した古沢良太氏は「相棒」シリーズや映画「ALWAYS 三丁目の夕日」の脚本も担当し、日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞するなど、輝かしい活躍を続けている。今回は1459篇の応募から審査を重ねた結果、若狭さんがシナリオ大賞を受賞した。

今回、「花の冠」で大賞を受賞した若狭さんは「大変名誉ある賞をいただきありがとうございます。この賞には第7回のときから作品を送らせていただいていて、落選するたびに『次こそは!』と自分をふるい立たせてきました。今までは賞を獲るために作品を書いておりましたが、これからはテレビの前の視聴者の方に感動していただける作品を書いていければと思います」と受賞の喜びと今後の目標を語った。

「リンドウの花」で優秀賞を受賞した内田さんは「シナリオを書き始めてもう7年になりますが、コンクールに応募しても良くて1次予選を通るくらいで、シナリオに関してはダメダメな人生だったので、選んでいただいてありがとうございます。受賞したらこういうスピーチをしようって考えたりしたんですが、いざ獲ってみると何も考えていませんでしたので、率直な気持ちを話させていただいてます」と初々しく明かした。また、「異心伝心」で同じく優秀賞を受賞した本田さんは「小学校の時から家に帰ってドラマの再放送を見るのがすごく楽しみでした。たくさん(脚本した作品を)見せていただいたこちらにいらっしゃるお三方に選評をしていただいてとてもうれしいです。今回の作品は、人に褒められたいという“いやらしい”思いを書きたくて、その後でいろいろと設定を考えました。なので、選評の際に『詰めが甘い』とか『1時間分にするために無理やりまとめてる』と言っていただいて、全部見透かされているのではないかと背筋が凍る思いでした」と選考委員の“眼力”に驚きを隠せなかった。

選考委員を務めた井上由美子氏は「コンクールも11回目になりまして、わたしがこの仕事を始めて18年目になるのですが、半分以上このコンクールに携わっているということになります。毎年、自分はこの1年何を書いてきたかなっていうことを反省しながら選考に加わっております。ことしはテーマとしては『家族再生』ものが最終選考に残った作品の中で多く残っていて、締め切り自体は昨年ということだったんですが、何か予感めいたというか家族というものはとても大事なものなんだよっていうのを伝える話が多かったですね。若狭さんの作品は、男子高校生の目線から母の再婚を描いた定番というかオーソドックスな作品なんですけれども、義理のお姉さんとのやりとりに勢いがあって、完成度も大変高かったので、いますぐドラマ化してもお客さんが喜んでくれると思います」と太鼓判を押した。