――生放送ならではの印象深い出来事を挙げるとすると?
生徒が告白をしてその返事をみんなで待っていて、放送の終わり際に「返事が返ってきました、OKもらいました」となって、みんなでお祝いをして、曲がかかって(番組が)終わることだとか、その逆で、失敗してしまったことだとか。
生放送でスタッフに何かを仕掛けられて、僕が責められる構図ができたとき、聞いている生徒のみんなも僕のことを追い詰める書き込みを(「学校掲示板」に)一気にしてきて、それに僕が応戦して「ふざけんなよ」というので2時間進んでいくこともあって、そういうのは生放送の面白さでもありますね。聞いている子たち自身も番組を作っているという感覚になる日がたくさんあったんじゃないかと思います。
あと、サプライズもたくさんしていただいたんですけど、職員が僕に仕掛けてきたサプライズがあって。一応、放送前に毎回打ち合わせをするんですよ。でも、何の曲がかかるかとかは1曲目くらいしか決まっていなくて、あとはその場その場でディレクターが選曲していくので、それもすごい番組だなと思うんですけど(笑)。
(2011年の)僕の誕生日の5月10日も、打ち合わせが終わって、生放送が始まって、台本にある1曲目にいくんだなと思っていたら、確か曲がかからなくて、「ミス?」とか言っていたら、当時のやしろ教頭(マンボウやしろ)が、「とーやま校長、今日は誕生日じゃないですか。プレゼントが届いていますので」と。
「え!?」と混乱していたら、突然、僕が大好きなThe Birthdayのチバユウスケさんからのメッセージが流れて、僕の知らない間にスタッフさんがチバさんのところに行って、僕の誕生日のためにコメントをとってくれていて、さらに、新曲解禁もしてくれて。こんな粋なことあります?次の月には、生放送で初めてお会いして喋らせていただいたんですけど。その放送音源はCDをもらって、チバさんからのメッセージの部分は切り抜いてもらってウォークマンに入れてるんですよ。
――スタッフの方々からの愛ですね…!
もちろんスタッフは僕のためにやってくれている訳ですけど、喋り手の気持ちがそこで高ぶるじゃないですか。それが結局、聞いているみんなにも伝わっていると思うんです。だから、僕に向けてのものではあるけど、僕は仲介役みたいなもので、全体の空気を上げるためのものでもあったような気がしています。
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