――石原さんはこれまでにもドラマでさまざまな職業の主人公を演じてこられましたが、仕事を題材にしたドラマに出演する際に共通して重視していることはありますか?
まず、「この作品では何を一番に伝えたいですか?」と、その作品の目的をプロデューサーさんに聞きます。
校閲(「地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子」2016年、日本テレビ系)のときもなかなか感謝されず、間違ったときだけ指摘される職業だったので、皆さんが本を読み終えたときに、校閲の方に対しても感謝の気持ちが向かうようなドラマになったらいいなと思っていました。
そこは今回も同じで、薬を受け取る人が薬剤師の仕事の裏側を想像できるようになったらいいなと思っています。
ただ、夢物語にはしたくないんです。たとえ劇中で答えが出ないとしても、病院薬剤師の現実を伝えて問題提起し、それと同時にやりがいを感じる瞬間もお見せしたいなと思っています。
葵みどり(石原さとみ)は、萬津総合病院薬剤部で働くキャリア8年目の病院薬剤師。同じ薬剤部の刈谷奈緒子(桜井ユキ)の指示の下、羽倉龍之介(井之脇海)や工藤虹子(金澤美穂)ら病院薬剤師たちが、山のように舞い込んだ処方箋を一つ一つ確認し、調剤、監査といった膨大な作業量をスピーディーにこなしていく。
ある日、そんな薬剤部に新人の相原くるみ(西野七瀬)がやってくる。人手不足に頭を抱える薬剤部にとっては明るいニュースだが、くるみは「向いてなかったら辞めようと思ってます」ときっぱり言い切る。
薬剤部部長の販田聡子(真矢ミキ)がくるみを連れて院内を案内していると、救急センターに心停止の急患が運ばれてくる。そこでくるみは、医師や看護師と連携して緊急処置に当たる病院薬剤師・瀬野章吾(田中圭)とみどりの姿を目の当たりにする。
ライター:及川静
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