──ちなみに、この作品以降のタランティーノ作品については、どうですか?
小沢「もちろん、一通り観てきたよ。『イングロリアス・バスターズ(2009)』も好きだし、『ジャンゴ 繋がれざる者(2012)』も『ヘイトフル・エイト(2015)』も観たし。もちろん、『キル・ビル(2003)』もね。でも、やっぱり『レザボア・ドッグス』と『パルプ・フィクション』が一番いい気がするんだよね、申し訳ないんだけど」
──そうなんですよね~。
小沢「たとえばロック・バンドのアルバムも、だいたい1枚目とか2枚目がいちばんいいじゃん。それまでの人生で溜まってたものを全部込めてる感じで。だけど3枚目以降は、チヤホヤされ始めてから(笑)、周りの要求に応えたものをつくるから。技術レベルは上がってても、最初の頃のパッションみたいなものが失われることが多いよね」
──タランティーノも、影響を直で受けた世代としては、そういう印象になりがちですよね。
小沢「だからこそ今、改めて『パルプ・フィクション』を観てほしいと思うんだ。お笑いの単独ライブとか演劇とか、何かを創作して世の中の人をビックリさせたいと思ってる人たちには特に。昔は『パルプ・フィクション』は応用問題だったけど、今はこれが教科書みたいな存在になってると思うから。クールでシャレた会話もたくさん出てくるし、それぞれの役者もいいし」
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