そして第1作から22年を経てつくられた直接的な続編『ジュラシック・ワールド(2015)』(4月18日(土)昼5:45、WOWOWシネマほか)。ジュラシック・パークを受け継いだマスラニ社は新たにジュラシック・ワールドとして開園。ジュラシック・パークが建設されていたのは南米コスタリカ沖200kmにあるイスラ・ヌブラル島の北側、ジュラシック・ワールドが作られたのは南側で、22年ぶりに舞台がイスラ・ヌブラル島に戻ったことになる。
本作のメインとなる恐竜は飼育員オーウェン(クリス・プラット)が生まれた時から育てているラプトルと、Tレックスやラプトルなど複数の生物の遺伝子を操作してつくられたハイブリッド恐竜インドミナス・レックス。知性の高いインドミナス・レックスが飼育場から脱走し、ワールドは大混乱となる。これまで人間の敵だったラプトルが、オーウェンと共にインドミナス・レックスに立ち向かうシーンは激アツだ。
そしてラストにはTレックスが登場するが、実は第1作のTレックスと同一個体で、胸の傷は同作でラプトルと戦ったときの傷である。
オーウェンたちがイスラ・ヌブラル島の火山の噴火を察知し、閉園したジュラシック・ワールドに残された恐竜たちの救出に向かうのが『ジュラシック・ワールド/炎の王国(2018)』(4月18日(土)夜8:00、WOWOWシネマほか)。前半はスリリングな恐竜救出劇、後半は連れ出した恐竜たちを軍事利用しようとする企業との戦いとなり、今度はラプトルを遺伝子操作した知能も高く凶暴なインドラプトルが登場する。
『ジュラシック・ワールド』シリーズ2作では『ジュラシック・パーク』へのオマージュが満載。最初に姿を見せるのが『~パーク』と同じブラキオサウルス(それだけに炎に包まれる姿は切ない…)、オーウェンたちが逃げる最中に出てくるのが『~パーク』で転落したローバー、さらに逃げ込んだ先がジュラシック・パークの廃墟となった施設など、シリーズを観ているとグッとくるエモいシーンの連続だ。
実は『ジュラシック・ワールド』の恐竜のテーマ・パークで恐竜が暴走しパニックとなるという展開は『ジュラシック・パーク』と、『~炎の王国』の捕まえた恐竜たちをアメリカに連れてきて商売にしようとするが脱走しパニックに…という展開は『ロスト・ワールド~』と同じで、この4作は2組の双子のような存在なのだ。
そう思って観ると作品ごとの共通点やオマージュに気づき、さらにエモくなるのが「ジュラシック・パーク」シリーズ。5本通してご覧になることをお薦めする。
映画ライター。主に雑誌に映画紹介などを書き散らしています。それと『ターミネーター:ニュー・フェイト』『謎の円盤UFO』などのサウンドトラックCD封入のライナーノーツを書きました。よかったら見てください。
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