「“生き残ること”をサポートするのが音楽」エンタメ・音楽業界の3団体トップがコロナ禍における「音楽の力」「エンタメの使命」を語る

2020/04/19 07:00 配信

芸能一般

「音楽・エンタメは生きる糧になっている」(野村氏)


その後、「ライブが“不要不急”の扱いを受けたことが悔しい」というリスナーからのメールが紹介されると、堀氏はそのリスナーの言葉に深く共感し、「(ライブが)必要な人もいることも想像してほしい」と訴える。

野村氏も「生きるための“衣食住”としてだけでなく、生きがいを感じるきっかけ、生きる糧になっている」とし、“精神的な健康”を支えているという面でも大きな役割を果たしているはずだと指摘。

また、中西氏は「東京ドームでライブをすれば、そこに関わる会社は30社以上ある。大きいフェスなら100社以上。そこにまつわる方々の雇用も含めて支えている」とし、「どれだけ多くの人々が関わっているかを伝えていきたい」と語った。

そんな中、野村氏は「コロナウイルスは一人一人が気を付ければ、感染拡大は防げること」を訴えるため、「#春は必ず来る」というハッシュタグでの発信を開始したことに言及。

早くも多くの人々にこのハッシュタグが浸透し、「エンターテイメントがやれる使命、エンタメは強い力を持っていることが証明されたと思う」と述べた。

山口一郎は業界への提言で、リトグリは歌で「今、できること」を行動に


また、中西氏は今後について、「アーティストは個人でSNSの活動を通して音楽を発信することはできるが、ライブに関わる音響、照明、美術といったスタッフは関われない。

そこを守るスキームを考えないと、再開したときに人がいなくなってしまう可能性がある。まずは自分たちがやれることをやっていきたい」と力強く話した。

鼎談の最後、堀氏はコロナウイルスそのものの恐ろしさを訴え、「今は生きることが先だと思う。このウィルスは人を追い込む。今は、ミュージシャンがなんとしてでも生き延びて、人々がほんわかするものを流さなければいけない」とし、「今できることは“生き残ること”。それをサポートするのが“音楽”」と強調し締めくくった。

【写真を見る】サカナクションの山口一郎が鼎談に参加し、アーティストの視点から業界への提言などを行った


3人の鼎談の後には、サカナクション・山口一郎が登場。アーティストの視点から今感じていること、音楽業界への提言など、3団体のトップと語り合った。

一方、MISIA及川光博はテレワークにて番組に出演し、それぞれの現状を告白。Little Glee Monsterは、中継にて美しい歌声を届けてくれた。

番組の模様は、1週間後の4月25日(土)まで「Radiko」にてタイムフリー視聴が可能。私たちを日々楽しませ、勇気付けてくれた日本のエンターテイメントが危機に瀕する今、業界トップたちの語る言葉にぜひ耳を傾けよう。