平安貴族とOLが同居生活をするコメディー「よるドラ『いいね!光源氏くん』」(毎週土曜夜11:30-11:59、NHK総合)で、千葉雄大が演じるのは平安時代から現代にタイムスリップしてしまう光源氏。光は、自分に自信がない“こじらせOL”沙織(伊藤沙莉)宅に突如現れ、居候することになるが、平安装束から洋服に着替えても烏帽子(えぼし)を手放さず、現代文化に感動すると所構わず立ち上がって和歌を詠んでしまうなど、笑いどころ満載の作品だ。
――まずは、稀代の色男として有名な光源氏を演じることになった感想をお聞かせください。
選んでいただいたことに自信を持つしかないです(笑)。でも…台本に色男とかイケメンとか、“キュン”とかたくさん書かれていたんですけど、「いや、分からんよ」って思いました(笑)。ただ、僕が演じた光源氏は、皆さんが抱いている「源氏物語」のイメージとはちょっと違って、プレイボーイの一面はあまりありません。目の前の人に親身に接し、現代社会で目にするもの全てに反応するピュアな人です。
――今作は光源氏が平安時代から現代にやってくるという設定で、普通のマンションの中で烏帽子を被っているなど、そのギャップが面白いです。
烏帽子を被るのは初めてではなかったんですけど、現代建築の天井との距離感が取れなくて(笑)。光も、きっと初めて来た家ではそんな瞬時に空間を把握できないと思ったので、アドリブであえてぶつかったりもしてみました。
それから、時代劇では烏帽子を被って外ロケをすることはあまりないんですよね。今回は烏帽子を被ったままでの外ロケもあったので、風に吹かれると大変で(笑)。頭が持っていかれるんですよ。その状態は自分では見えないのですが、沙織さんからは見えるので、笑いを堪えるのは大変だったのではないかと、ご迷惑をお掛けしてしまったなと思います(笑)。
――平安貴族ということで、動きの一つ一つが優雅ですが、心がけたことは?
和装の時はもちろん、洋服に着替えてからも所作が引き続くというぶっ飛んだ設定なので、一つ一つの所作が美しく雅になるように心がけました。一番印象に残っている仕草は、綺麗に見せるために片方の肩を落とすというポーズ。そうするとセクシーに見えるらしいので、意識してやりしました。
――和歌を詠むシーンはいかがでしたか?
慣れるのには時間がかかりました。最初はやっぱり“やってる感”が出てしまって。でも、“どうですか!!”という雰囲気は出したくなかったので、それをどう削ぐか。本気でやっているように見せられるようになるまでにはなかなか時間がかかりました。最初に沙織さんと向き合って詠む時のシーンでは笑っちゃいました。歌の詠み方は先生に指導していただいたのですが、「文字を思い浮かべているように詠んでください」と言われたことが印象に残っています。全部思いつきで詠んでいるわけではなく、感情が高まった時に上の句が出てきて、下の句は詠んでいく中で思いつくものだそうなので、そういう心づもりで演じました。
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