ホーンとストリングスという違いもあるが、それぞれの公演の中に大所帯での演奏や一人での弾き語り、初日の沖祐市が弾くパイプオルガンとの「秘密のランデブー」、2日目の鈴木正人のベースとの「No Woman,No Cry」(ボブ・マーリーのカバー)のような二人編成など、曲によっていろんな構成で聴かせたことも印象的だった。
「ハナレグミの最初のコンセプトとして、一人でもできるし、100人ぐらいのメンバーでもできるというのがあるので、今回のライブでもそのダイナミクスが表現できればと思いました。
でも、弾き語りとか少人数の編成だから気軽なものということではなくて、僕は弾き語りも大人数での演奏も同じ熱量を持ってると思うんです。以前、ジョアン・ジルベルトのライブを見に行った時、“ギターを弾く指先にバンドがいる”って感じたように。
あとは、アレンジの違いも楽しんでトライしました。沖さんとの『秘密のランデブー』は2日目はストリングスアレンジで歌いましたし、使う楽器によって全く違う雰囲気になりますよね。
初日の最後に『光と影』を歌って、2日目の1曲目にも『光と影』を歌いましたが、初日はラストの曲ということで高揚感があって、でも2日目は静けさの中で歌うという(笑)。
そんな感じで2日とも歌った曲がいくつかありますけど、比べてみると面白いなって思いました」と告白。「楽器の音には色がある」という永積ならではの演出で、見る側にもその色の違い、楽器の音の違いを発見できるライブとなった。
視聴者には、「日本のプロフェッショナルたちに参加してもらいましたし、 エンジニアのスタッフとも『みんなのプレイひとつひとつのニュアンスをキレイに伝えたい』と話し合ったので、そんな風にそれぞれの楽器の音のニュアンスが伝わって聞こえていたらうれしいです」とアピールした。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)