ミュージカル「嵐が丘」が7月11日に東京・赤坂ACTシアターで公演初日を迎えるに先立ち、フォトコール(公開舞台稽古)と、出演者の河村隆一、平野綾、安倍なつみ、山崎育三郎によるフォトセッション、囲み取材が行われた。
エミリー・ブロンテ原作の「嵐が丘」は、イングランド北部・ヨークシャーの荒野にそびえ立つ「嵐が丘」と呼ばれる屋敷を舞台に、そこに住む孤児だった主人公のヒースクリフ、屋敷の娘・キャサリン、隣家のエドガーが織り成す愛憎劇。同作の東京公演は7月11日(月)~24日(日)まで、大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティでの公演は、7月27日(水)~31日(日)まで上演する。
フォトコールでは、Wキャストでキャサリンを演じる平野、安倍それぞれの一幕が公開された。平野が演じた場面は、ヒースクリフとキャサリンが仲良く暮らしていたころで、平野は天真らんまんなキャサリンを見せる。続いて安倍は、エドガーと結婚して大人になったキャサリンを演じ、行方をくらましていたヒースクリフが突然姿を現したことに戸惑いを隠せない様子を表現。また、それぞれヒースクリフを演じる河村と共に、役柄の心情を表現する歌を歌い上げた。
河村は、同作の見どころを、「1人1人が自分の信じた愛のために、傷ついたり悩んだり悔やんだり、いろんなことが起こります。現在では、そこまで1人の人を愛することができるのかな。現代の社会にはホットな作品だなと思います」と語った。エドガー演じる山崎は、「“嵐が丘”の世界を広げる音楽も、魅力の1つです」と、音楽にも注目の作品であることを言及。また、今回が舞台初挑戦となる平野は、「初めてでここまでどっぷり入り込める役に出会えたのが本当に幸せです」と役への思い入れを話した。
さらに、現場の様子について安倍は、「河村さんは、稽古場では、スウエットとかジャージーを一切着ないで、常にシャツをインして、ピタッとしたパンツ、そして革靴なんですよ。スニーカーとか履かない!」とエピソードを。続いて平野も、「すごい真面目なことを言ってるのに、いきなり面白いことをされたりするんですよ」と明かす。これについて河村は、「え? 変なことしてる? 自分では自覚がまったくないけれど(苦笑)」と会場を笑わせる中、山崎が「作品が重く苦しいので、稽古場は明るくしていこうと、河村さんがそういう空気を作っていますね」とフォローした。
また、作品にちなみ、司会からの「激しい恋のエピソードは?」という質問に、安倍は「したいですね。周りもみんな結婚してるし…」と焦りをちらつかせる一方、平野は「これからですね」と笑顔。さらに、「河村と山崎の二人が求愛したとき、どちらを選ぶか」という質問に対して、「えー!?」と困惑する平野と安倍に、河村は「答えによって、これからの距離感が変わってくるよね(笑)」とプレッシャーを掛ける。平野は「断れないですよね!」と安倍に助けを求め、すると安倍は「じゃあ(主役の)河村さんで。じゃあってことないけど!(笑)」と、笑いが絶えず、チームワークの良さをうかがわせた。
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