――テレワークオーケストラの取り組みはいかがでしょうか。
コンサートの自粛の要請が出てから、本拠地のホールの中に入ることも難しい状況になり、家で練習をするぐらいのことしかできなくなりました。私たちは音楽を誰かに伝える職業なので、それができないということはとても悲しいことです。
何かができないかと思っていた時に、テレワークのニュースが飛び込んできました。オーケストラはテレワークに最も向いてないと思ってたんですけれども、テレワークでできるのであればやってみたいなと思って挑戦してみました。
もともとは“テレワークで合奏ができるか”という実験的な企画でしたので、これだけの反響をいただけて驚いていますし、本当にありがたいなと思ってます。
動画に寄せられた「とても感動した」「こういう閉塞感のある中で、すごく希望を持たせていただいた」というコメントに、こちらが泣けました。また、「自分も何かできることを、ちょっと探してみたいと思う」というコメントをたくさんいただき、それが一番うれしかったです。
――今回の演奏について。
これまで私たちがやってきたテレワークオーケストラは、楽しく合わせていこう、演奏していこうという方向性だったのですが、今回はちょっと違ったコンセプトでお送りできればなと思い、「ウィリアム・テル」に挑戦します。
これまでのテレワークオーケストラで演奏した曲と違って、テンポが一定ではありません。要するに、テレワークだと合わせるのが至難の業という領域の楽曲にチャレンジします。練習では全員苦戦しました。テンポがないのがやはり一番大変なところです。本当に大変です。
新日本フィルは、今活動停止の状態で、コンサートもできない状況になっております。これが収束に向かいましたら、また私達が皆さんに勇気や希望を与えられるように準備していますので、是非コンサートにお越しください。
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