5月9日(土)にNHK BSプレミアムで放送される谷原章介主演の「松本清張ドラマ 黒い画集~証言~」(夜9:00-10:30)。放送に向け、脚本・演出を手掛けた朝原雄三氏、制作統括の原克子氏、後藤高久氏がコメントを寄せた。
同作は松本清張による同名小説のドラマ化。作品の舞台を現代に置き換え、主人公の不倫相手を女性から男性に変更。バイセクシャルや偽装結婚という現代的な要素を取り入れてリメークする。
主人公の医師・貞一郎を谷原が、その妻・幸子を西田尚美が、貞一郎と不倫関係を持つ智久を浅香航大が演じる。
松本清張作品の大きなテーマのひとつは人間の弱さだと思います。
人間はその弱さゆえに、失敗を犯し、うそを吐き、裏切り、犯罪に手を染めてしまう。犯罪にこそ踏み込まないまでも、たいていの人が多かれ少なかれ同じ経験をしていて、それゆえ小説の登場人物たちは、たちまち読者の身近な隣人となります。
今回のドラマの主人公たちもそれぞれに弱さを抱えた普通の人間たちです。
どこにでもいる普通の人間は、誰もが抱える弱さを支え合うための愛情を必要としていて、けれど、その愛情の形は一つではなく、単純ではありません。
愛情は自身からも相手からも発せられますが、それを突き詰めると、一体、自身のための愛情なのか、相手のための愛情なのか分からなくなる。
そんな、どこにでもいる私たちの生活にも潜んでいるはずの弱さと愛情が、主人公たちに引き起こす悪夢を90分の束の間、お楽しみいただければと思います。
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