国民的人気作家・宮部みゆき氏の傑作ミステリー「火車」が、テレビ朝日系で今年度にドラマ化されることが決定した。失踪した女性を追う休職中の刑事・本間俊介役に上川隆也、謎の美女役に佐々木希、本間の相棒を務める刑事・碇貞夫役に寺脇康文を迎え、極上のミステリー作品がスペシャルドラマ化される。
同作は、宮部氏が'92年に発表し「山本周五郎賞」を受賞したミステリー史に残る名作。バブル崩壊直後の'92年を舞台に据え、人々をもてあそんだ“バブル”という華やかな時代に、休職中の捜査一課刑事・本間が、遠縁の男性から失跡した婚約者・彰子を探して欲しいと頼まれたところから物語は始まっていく。彰子の足取りを追いかけていくうち、本間がたどり着いたのはカード社会にもてあそばれた自己破産者の悲惨な末路。そして、新たな人生を手にするべく必死にもがき続ける女の影だった。今回ドラマ化するにあたり、'90年代前半の時代背景やファッションなどを忠実に再現する。
主演を務める上川は「何とち密で、面白く、そして何とも悲しい物語。脚本に魅了され、その勢いで原作を読んで、どちらも最後のページを閉じたときについたため息は、満足感とやりきれなさの入り交じった、しかし心地良いもの。この思いを胸に誠心誠意演じたいと思います」と力を込めた。
これが本格ミステリー初挑戦となる佐々木は「今回、初めて本格的なサスペンス作品に出演させていただくので、撮影前から緊張しています。この作品は'90年代の設定で、洋服や髪型が現代とは大きく違うことに衣装合わせのとき衝撃を受けました。宮部みゆきさんの作品に出演できることを本当に光栄に思います。自分なりに一生懸命演じたいです」と爽やかにアピールした。
上川の“相棒”刑事を演じる寺脇は「宮部みゆきさんの作品は大好きで、もちろん『火車』も読んでいたので、出演させていただけることになって大変うれしく思っています。上川さんとはガッツリ共演させていただくのは初めてですが、バランスをうまくとって、ドラマの良いカンフル剤になれればと思っています」と意気込みを語った。
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