少年犯罪に着想を得た内藤瑛亮監督の問題作「許された子どもたち」が世界へ

2020/05/19 12:00 配信

映画

内藤瑛亮監督の自主制作映画「許された子どもたち」が第21回全州国際映画祭、第20回ニッポン・コネクションに正式出品することが決定(C)2020「許された子どもたち」製作委員会


内藤瑛亮監督の8年ぶりとなる自主制作映画「許された子どもたち」(6月1日[月]公開)が、5月28日(木)~6月6日(土)に韓国で開催される第21回全州国際映画祭、6月9日(火)~14日(日)にドイツで開催される第20回ニッポン・コネクションに正式出品することが決まった。

許された子どもたち」は、1993年の「山形マット死事件」や、2015年の「川崎市中1男子生徒殺害事件」など、実際に起きた複数の少年事件に着想を得たオリジナル作品。

「先生を流産させる会」(2012年)、「ライチ☆光クラブ」(2016年)、「ミスミソウ」(2018年)など、その衝撃的な内容で物議を醸してきた内藤監督が8年かけて構想し、自主映画として完成させなくてはならなかった問題作となる。

制作に当たり、内藤監督は10代の出演者を対象にワークショップを開催し、少年犯罪や贖罪の在り様について、共に考えを巡らせた。

撮影は2017年の夏から冬、2018年春と長期間にわたって実施。季節による風景の変化や役者の成長を取り込み、作品に豊かな広がりを加えていった。

いじめや少年事件という社会問題を通じて、現代に蔓延する生きづらさを鋭く切り取った本作。見る者の価値観や倫理観を、激しく揺さぶる内容となっている。

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