『エガちゃんねる』は“広告より伝説” 演出・藤野氏「“ぶっ壊す”という期待に応える」<インタビュー>

2020/05/26 07:30 配信

バラエティー

YouTubeはより強力なメディアへ


――最近は新型コロナウイルスの影響で、テレビもYouTubeも制作スタイルに大きな変化が出て来ています。この状況をどうとらえていらっしゃいますか。

※「エガちゃんねる」より


広告費が削減されることにより制作費が減ってはいますが、営業停止にされているわけではないので、そこはありがたく感じながら、皆さん家にいる時間が増えた中で、少しでも元気になってもらえるようなものをできる中で粛々と作っていこうと。

その中で、各番組もちろんそうだと思いますが、やはり「この状況をどうプラスに持っていけるか?」がポイントになっていて、5月はその切り口で各番組新しい挑戦をし続けて、それはそれで新鮮に見られたと思います。ただ6月に入るとそれも飽きられてしまうフェーズになってくるので、チャレンジの連続には変わりないかと。

これから少しずつロケ・収録の規制も緩和されていくとは思いますが、その中でまたできることを探っていこうと思っています。テレビやYouTubeも早く通常通り撮影ができるようになることを祈っています。

――この期間は、YouTubeをはじめ、SNSでより多くの動画が公開されたと思います。多くのテレビ番組を手掛けてきた藤野さんだからこそ見える「YouTubeの可能性」がありましたら教えていただけますでしょうか。

テレビの良さ、YouTubeの良さはそれぞれ前提としてある上でですが、「YouTubeの可能性」としては、テレビでは不可能なこと、そんなこと提案したらバカだと思われるようなことがYouTubeではできてしまう、ということでしょうか(逆もまた然りなのですが)。

星野源さんの「うちで踊ろう」は誰でも自由にコラボできるようにしていたり、錦戸亮さん、赤西仁さん、山田孝之さん、小栗旬さんがプライベートな場所から1つの画面で話している。テレビではいろんなしがらみで絶対できないキャスティングが、YouTubeでは個人的なつながりだけで実現できてしまう。1つのハンコも無く思いついたその日に生配信ができる機動力もあったり。

そんなメディアに、今テレビの番組作りのノウハウ・技術を持った人たちも参入してきているので、YouTubeのメリットとテレビで培った人の技術がうまくマッチングできれば、より強力なメディアになっていくのではないかと思います。

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