JO1、IZ*ONE、ニジプロも…韓国発オーディション番組が若者から熱狂的支持を受ける理由

2020/05/25 07:15 配信

アイドル コラム

韓国アイドル業界の“練習生”制度


BTSメンバー撮影=蟹江宏樹


“地下アイドル”からメジャーアイドルまで数千組のアイドルグループが存在するとされる日本のアイドル業界とは違い、韓国ではデビュー前のタレントが各芸能事務所の“練習生”として所属する制度がある。

そこで歌やダンス、演技などのレッスンを受けて下積みをし、厳しい競争を勝ち抜いた者だけがようやくデビューできる韓国の芸能界。

デビューすること自体のハードルが高い韓国芸能界だからこそ、質の高いアーティストが生まれ、デビューまでの過程を追ったサバイバルオーデション番組が盛んに放送される。

日本にも各芸能事務所が“研修生”のような形でデビュー前のアイドルを所属させる仕組みがあるが、既にファンがついている場合も多く、韓国の練習生の方がより孤独でストイックな印象を受ける。

韓国、日本、台湾出身のメンバーから構成される人気女性アイドルグループ・TWICEもサバイバルオーディション番組「SIXTEEN」を経て結成されている経緯がある。

「PRODUCE 101」シリーズとは


IZ*ONE撮影=神保達也


ファンの人気を集める「PRODUCE 101」シリーズ第1作目は2016年に放送され、女性アイドルグループ・I.O.Iがデビューした。2017年のシーズン2では男性アイドルグループ・Wanna One、2018年の「PRODUCE48」ではIZ*ONEが、2019年のシーズン4「PRODUCE X 101」では男性アイドルグループ・X1が誕生。そして、2019年の「PRODUCE 101 JAPAN」でJO1が結成された。

「PRODUCE 101」シリーズでは、各芸能事務所から集まった101人の練習生が、歌とダンスのパフォーマンス評価を受け、“国民プロデューサー”(視聴者)の投票によってランク付けされる。投票数が下位のメンバーから脱落していき、最終的に残ったメンバーがデビューできるというシステムになっている。

練習生たちが過酷な合宿生活を送りながら、夢に向かってひたむきに努力する姿が見どころで、視聴者の胸を打つ。番組を通じて成長過程を視聴者と共有することで圧倒的なファンの熱量を生むことになる。

しかし、X1のデビュー後に番組による投票操作問題が発覚。「PRODUCE 48」と「PRODUCE X 101」で不正に投票数が操作されたことが明らかになり、X1はデビューから約5カ月で解散となるなど問題も起きている。