大黒摩季、新曲「OK」をデビュー28周年の日に配信スタート&曲に込めた思いを明かす

2020/05/27 07:22 配信

音楽

大黒摩季が新曲「OK」への思いについてコメントを発表した


この曲は元々、TOKYO 2020 オリンピックは自国開催ということが心底うれしくて、自分も何かお役に立ちたいと思いをめぐらせ、誰にも頼まれてはないけれど(笑)、選手の皆さんを鼓舞する鉄板「熱くなれ」系はもとより、ご家族や選手の皆さんを支える方々の勇気や覇気になるような曲、、、、etc.何種類か書き重ねていた中。

1番自分にしっくりきたのが、オリンピックという華やかで美しき感動の世界で、メダルを獲ればこそ故郷や活動拠点ではパレードをしたり大喝采で帰還を迎えてくれるものですが、その傍らでメダルを逃した選手や、全身全霊で世界へ挑むだけでも崇高なことなのに奇しくも入賞ならず、予選通過ならずとなった選手の皆さんは自分を責めながら申し訳なさそうに密やかに帰路につくのを、これまでのオリンピック観戦に行った先で目の当たりにしていたので、自分に傷つき一瞬にして未来を閉ざされ虚無なる孤独に呑み込まれそうな背中を、そっと抱き締める曲を作りたくなったのです。

その思いでいたころに、テレビ朝日の「白の美術館」という番組で、真っ白な空間から、何もないところから作品を作り上げるというチャレンジをすることとなり去年の11月、この曲はその限られた環境と時間の中で一気に熟成したのでした。

あらゆる切なさ哀しみ、ネガティブな心からポジティブな一滴の言葉と答えを導き出す、まるで「鶴の恩返し」の「おつう」のような(苦笑)、襖の向こうの地道な作業をTVで見せるなど複雑な思いなれど、6年もの病気治療より活動復帰してからはもはや全てが恩返し、シンガーソングライターや作詞家、作曲家を目指す人たちの刺激や学びになればいい、そう思って挑みました。

その後ツアー演出でもプランの中で「OK」は大事な役割となる曲として存在させたくて、つたない弾き語りから、美しく強い王道サウンドにすべく、今やどんなアーティストも来い!の名音楽プロデューサーの武部聡志さんにお願いしました♪

そして3月ごろをめどにリリースするつもりが、今年のはじめごろからじわじわと新型コロナウィルスの猛威が日本列島に近づき、上陸。。。オリンピックも延期?! まずは何より感染を食い止める、その流れの中この曲はお蔵入りとなりました。

ですが、恐怖と不安に怯えながら暮らすのは辛いことでも、それ以上に感染された方の傷ましいニュースに胸が締めつけられる思いでいると、サビのフレーズ「誰もあなたを裁けない」「望む未来(あした)は奪えない」が聞こえて離れない。

そして、最初に感染拡大となりいち早く緊急事態宣言が出たHOME北海道や実家の家族や仲間たちを思い、胸が締め付けられる思いでいたとき、祈るように一気にあふれ出てきたエールが最後のサビの「どんな長い夜にも朝は来る」「凍える冬にも朝は来る」「折れた枝からは新芽が出る」「私にも あなたにも 光は降って来る」。

お蔵入りなのだから、その時期が来たらリリースすればいいから変えずに置いておこうと言われても、どうしてもそのサビは鳴り止まず、そこから派生し歌詞を書き直しました。

すると、社会が触れ合いや接触を避けテレワークやリモートでしかつながれなくなるのかもしれないと予測すれば、余計に「人の声」という絶対的な温もりや、心一つにして熱高く作り上げる一発録りのボルテージやエナジーが必要、絶対欲しい!!と思い、武部さんもアレンジの方向性を練り直し吟味してくれ、今の日本で最高峰のメンバーを集めてくれました(涙)。

よもや東京も全国的にもここまで感染者が増え、大規模な緊急事態宣言が出るとは想像していませんでしたので、今思えば私にとって自粛前最後のミュージシャンたちとできた奇跡のレコーディングだったのです。

Sound Produce/Piano/Organ:武部聡志

Drum:河村"カースケ"智康

Bass:美久月千晴

Guitar:春畑道哉(TUBE)

Gospel Chorus:佐々木久美、大滝裕子(AMAZONS)、斉藤久美(AMAZONS)、吉川智子(AMAZONS)、田中雪子、吉岡悠歩、土居康宏(Unlimited tone:Dody)

音楽に出会って49年。これほどまでに音が放つ意志やHumanity、コーラスワークのクオリティの奥深さ果てしなさと、ゴスペルとなった時の五感、第六感、それ以上の感情を震わす熱量、それを引き出し化学変化という名のミラクルを導き出してしまう武部MAGIC。

皆さま、それぞれの才能と技量を大黒摩季に惜しみなく注いでくださったこと、一生の宝物です。心から心の底からありがとうございました!!!

後悔や、やり残しは1mmたりともない完璧な仕上がり、それだけで私は誰より幸せです。また集まって演奏できる日が来たら、必ずこのメンバーで再び演奏して、ファンの皆さまと一緒にこの完成品を一瞬で超えてしまいましょう♪ 胸いっぱいの深謝を込めて。

思いあふれまくり、また長くなりましたが(笑)。

もしも、このような状況になっていなかったら、多分この曲は生まれ変わることなく、ミュージシャンの皆さまもこれ程までの熱を発しなかったかもしれないですし、私もこんなに力強く深く色濃く熱い血や温もりあふれる、人間臭いものにはしなかったのだと思います。

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