――今回取材している漫画家の方々の、それぞれの印象をお聞かせください。まず、高橋陽一先生から。
ケンドーコバヤシ:高橋先生は、わざとなのかもしれないですけど、“おとぼけ”な方でしたね。僕が「キャプテン翼」に関する質問をぶつけても、過去のエピソードをほとんど覚えてないんですよ。「僕は、あの回が好きで」とか言っても、「あぁ、そんなの描きましたかね」みたいな(笑)。天然の方なのか、僕を煙に巻いたのか、判別しづらいところがありますね。
――「翼と早苗の結婚式の集合写真に、森崎が写っていない」というケンコバさんからの指摘に対しても、確かに反応が薄かったですよね。「あれ? ほんとだ」みたいな(笑)。
コバヤシ:そうそう。「トイレに行ってたんじゃないですかね?」って(笑)。僕としては、森崎が結婚式を欠席してるっていうことには何かしら意味があるんじゃないかと思って探ったんですけども、高橋先生の単なる描き忘れという、衝撃の事実が発覚してしまいました(笑)。
――続いて、ゆでたまご先生ですが、嶋田隆司先生と中井義則先生のお二人がそろってテレビに登場するのは、かなり珍しいのでは?
コバヤシ:確かに、広報的な役回りはいつも嶋田先生が受け持ってらっしゃいますもんね。中井先生のお話が聞けるのは、けっこう貴重やと思います。中井先生は、いまだに絵の勉強をされているというお話も聞けまして、やっぱりすごい方やなと。
あと、お二人は、中学生の頃から漫画家としてコンビを組んでいて、そこからずっと関係性が変わらず、今でもコンビでお仕事されているっていうのがすごい。僕ら芸人の世界やったら考えられないですよ。完全に口を利かなくなったコンビなんて、これまで数百組は見てますから(笑)。「週1回会うだけ」っておっしゃってましたけど、それくらいの距離感がちょうどいいのかもしれないですね。
――続いて、三条陸先生。脚本家としても活躍されているだけに、とてもロジカルにお話しされる方でしたね。
コバヤシ:そうなんですよ。「少年誌の場合、こういうパターンで行けば熱い展開に持っていける」とか、しっかりと理論も持っておられる方で。僕みたいな漫画ファンだけじゃなく、プロの漫画家を目指している人も見るべき回だと思います。
――中でも、「ジャンプ作品には、“最初はどすこい”という法則がある」というお話は興味深かったです。
コバヤシ:次々に敵キャラを登場させるとき、一番最初は“どすこい”系の、体が大きくてパワーのあるヤツを出す、というね。言われてみれば、バトルものの漫画って“最初はどすこい”ですもんね。ジャンプに限らず、少年誌の鉄則なんじゃないですかね。
――そして、出水ぽすか先生は、フルフェイスのヘルメットで表情は見えませんでしたが、ハイテンションな方でした。
コバヤシ:はい、イメージと違いすぎてびっくりしました(笑)。結局、素顔もわからないままですからね。
――「漫道コバヤシ」では、これまでにも覆面で登場した方は…?
コバヤシ:ええ、何人かいらっしゃいました。ほとんどの方が「恥ずかしいから」という理由なんですけど、「闇金ウシジマくん」の真鍋昌平先生の場合は、顔を知られると裏社会の取材がしづらくなる、ということでしたね。
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