6月5日(金)より東京・ヒューマントラストシネマ渋谷ほかで日本公開となる映画「ルース・エドガー」の本編映像の一部が解禁となった。主人公の養父母を演じるナオミ・ワッツとティム・ロスの確かな演技力がうかがえる映像となっている。
本作は、黒人の高校生ルース・エドガー(ケルヴィン・ハリソン・Jr.)の知られざる内面に迫り、人間の謎めいた本質とアメリカの現実をえぐる、サスペンスフルなヒューマンドラマ。
17歳のルース・エドガーは、文武両道の模範的な優等生。陸上部で活躍し、討論部の代表として全米大会に出場したこともあるルースは、さまざまなルーツの生徒が通う学校で誰からも慕われている。
戦火の国エリトリアで生まれ、7歳のときにアメリカへ渡ってきた彼は、白人のエイミー(ナオミ・ワッツ)、ピーター(ティム・ロス)のエドガー夫妻に養子として家族に迎え入れられた。養父母となったエイミーとピーターは、それから約10年間、彼に深い愛情を注ぎ育ててきた。
そんなある日、ルースが歴史上の人物をテーマにした課題のレポートで、アルジェリア独立運動の革命家フランツ・ファノンを取り上げ、彼の過激な思想について記したという。そして、その内容を問題視したウィルソン教師(オクタヴィア・スペンサー)は、ルースのロッカーを探り、危険な違法の花火を発見する。息子のプライバシーを無視して調査を行ったウィルソンに反発するエイミーだったが、不安に駆られ、夫のピーターに相談することに。「たかが花火だ。心配するな。息子がテロリストだとでも?」と、こともなげに答えるピーター。エイミーは、息子が自分のまったく知らない別の顔を隠し持っているのではないかと苦悩を深めていく――。
このたび解禁された本編映像では、エイミーとピーター夫婦が、息子への疑念について言い争う様子が映し出される。
「息子はウソをついているのか?」「私たちは愛する息子のことを全然理解できていなかったのでは…?」と、嫌な予感に胸をざわつかせながら口論する二人。やがて、ピーターは声を荒げて息子に詰め寄り、エイミーも「なぜ違法の花火をロッカーに?」とルースに問いかける。
息子を信じ続けたい母親の思い、真実を追求したい父親の責任、そして両親に自分のことを信じてもらえない息子の葛藤。わずか3分あまりの映像だが、それぞれが自分の中の“正しい”意見をぶつけ合い、互いを大切に思うがゆえにすれ違っていく家族の姿が見事に描かれている。
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