一度は家族を捨てた父と、発達障害のある息子が約30年ぶりに一緒に暮らすことになり、悪戦苦闘しながらも本当の親子関係を築くまでを描いた映画「靴ひも」が、シアター・イメージフォーラムほかにて、10月より全国順次公開が決定し、タイトルをモチーフとした日本版ポスタービジュアルも公開された。
タイトルの「靴ひも」は、息子の苦手な動作の一つである「靴ひもを結ぶこと」を表す。
お仕事とお昼ごはん、どっちも大事な息子と、長年にわたり家族と疎遠だった父親との関係の変化と成長の象徴として三度登場するが、三度目のシーンは、見る者すべての心に温かい光をもたらしていく。
イスラエルの映画やテレビドラマ界で長年活動する、人間ドラマの名匠のヤコブ・ゴールドワッサーが監督を務めた。ゴールドワッサー監督自身も、発達障害を持つ息子の父親であり、テーマが身近であるだけに困難な挑戦だったが、「映画を通して、人々の障害に対する意識を変えたい」という情熱が制作の原動力になったと語っている。
息子役を、ネボ・キムヒが演じている。本作の企画を立ち上げる際、ゴールドワッサー監督は、息子役のキャラクターがどれだけ観客を魅了できるかに映画の成功がかかっていると考えていたが、キムヒはその期待に応え、多面的で愛情深い、誰もが好きにならずにはいられない主人公を体現している。
父親役のドブ・グリックマンは、哀愁がにじむ演技で、観客の笑いと涙を誘っている。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)