テレビ朝日系の全国24社が共同で制作するドキュメンタリー番組「テレメンタリー2020」。テレビ朝日では、毎週土曜深夜(日曜早朝)に放送。7月4日(土) 深夜4:30(6月28日[日]朝4:30)からは、ABCテレビ制作の「強度行動障害 ~わが子を手放す日~」を放送する。
滋賀県に暮らす強度行動障害の男性と家族を、2年半にわたって追ったドキュメンタリー。継続取材により、障害の様子と、支える家族の姿、支援が乏しい現実や、グループホームに入るまでの経緯をつづる。
滋賀県守山市に住む和田智泰さん(取材開始時17歳、現在20歳)は、重度の知的障害と強度行動障害がある。強度行動障害とは、自閉症の人にあらわれる後天性の障害だ。
物をたたいたり、自分自身を傷つけたり、激しい行動があらわれる。この障害がある人は日本に8000人ほどいると推測されているが、詳しい調査は行われていない。
智泰さんは食事、入浴、排泄、着替えなど、生活のすべてに介助が必要で、父親の進さん(取材開始時58歳、現在60歳)と母親の泰代さん(取材開始時50歳、現在52歳)が、つきっきりで支えてきた。
夜、智泰さんは自宅の中で声を上げたり飛び跳ねたりするため、週末の3日間はドライブに連れて行く。あてのない夜のドライブを4時間続ける。
進さんは、智泰さんの介護を優先するため、今から5年前に会社を辞めた。その後、新聞配達と、融通のきく非正規の仕事を掛け持ちしながら、家族を支えている。
しかし、夫婦ともに歳をとり、息子を支え続けることが限界になってきた。
和田さん夫婦は、智泰さんが養護学校高等部に在籍している頃から、息子が暮らすための障害者の施設を探してきた。滋賀県内の施設は全て満床。京都府、奈良県、石川県、岡山県など他府県に足を伸ばして施設を探した。なかなか見つからなかったが、あるグループホームが受け入れてくれた。
そもそも、障害者の施設は、全国的に不足している。特に、重い知的障害の人を受け入れる施設が足りない。
制作はABCテレビ。担当プロデューサー・藤田貴久、担当ディレクター・西村美智子。ナレーターを宮城さつきが務める。
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