中村倫也が一人七役を演じることで話題の映画「水曜日が消えた」。中村は月曜日から日曜日までの7つの人格が入れ替わり、一つの体をシェアしながら生活する主人公を好演している。本作は、その“7人の僕”の中から“水曜日”が消えたことから起こる異変を描いたサスペンスだ。
――最初に一人で7つのキャラクターを演じると聞いたときはどう思いましたか?
「どういうこと?」と思いました(笑)。でも、脚本を読んだら、あくまでも7役あるというだけで、彼らのささやかな日常を届けることが重要な映画だと思ったので、そんなに気負いもなく、いつもどおり演じたという感じですね。
――他の曜日に用事を押し付けられることも多く、一番地味で退屈な存在の“火曜日”を中心に物語が進んでいきますが、やはり火曜日のキャラクターを軸に役作りをされたのですか?
そうですね。なので、他の曜日は共演者みたいな感覚です。
――自分で演じたキャラクターを共演者として捉えることは、あまりない経験ですよね。
一つの作品でいくつもの人格を演じることは、そうないですからね。でも、演じる上では特別なことは何もなく、(各キャラクターの)扮装替えが面倒くさいなと思ったぐらいですね。
――物語のメインとなる火曜日は、素朴な魅力があり、どちらかと言えば“小動物的なかわいい系”のキャラクターだと思います。演じる上で意識したことはありますか?
主人公の“僕”は、体は同一のものでも曜日によって性格も個性も異なる人物として生きているので、それぞれからしたら1年が365日じゃないんですよね。その中でも火曜日は人とのコミュニケーションが苦手で、家の外に出ることもあまりないので、彼の中で時間が止まっているところがあるのではないかと。なので、火曜日を演じるうえでは、見た目年齢よりも若く、彼の中に残っている幼児性的なものは意識していました。
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