東京・北千住のシアター1010で開催されていた田中れいなの主演舞台「剣が君 -残桜の舞-」 が7月12日、千秋楽を迎えた。
原作の和風伝奇アドベンチャーゲーム「剣が君」は、いわゆる“乙女ゲーム”と呼ばれる女性向け作品。多くのファンを持つキラーコンテンツであり、舞台化発表時には大きな反響を呼んでいた。
今回は新型コロナウイルス感染防止対策により客席を半数以下にしての開催となったが、無事に全公演を完走。役者陣、観客の誰もが待ち望んでいた数カ月ぶりのステージだった。
万雷の拍手で迎えられた千秋楽カーテンコールでは、出演キャスト全員が挨拶。舞台に立てる喜び、不安もあった気持ち、いつも通りの日が帰ってくることへの願いなどを、それぞれが噛みしめるようにコメントした。
主演の田中も、公演を行うと聞いたときは不安があったことを正直に明かし、「それでも今日を迎えて、本当に公演ができてよかったなと思います」と、晴れやかな笑顔を見せる。また、「香夜ちゃんは(プレイヤーキャラのため)ゲームでは声がなくて、私は原作に寄せたかったから、『どうしよう、どうしよう』と考えて…」と、主人公の香夜を演じる際にあった悩みも告白。
「原作ファンの方たちに『香夜ちゃんこんな声じゃない、そんなヤンキーみたいな顔じゃない』と思われたらどうしようと思ったんですけど、私なりに香夜ちゃんに寄せて頑張ってきました。少しでも私の香夜ちゃんが受け入れられてもらえていたらうれしいです」と挨拶。「本当に幸せでした!」と、元気に締めくくった。
今年3月から多くの舞台、ミュージカルの公演が取り止めになっていたが、7月から徐々に他作品も公演が再開。演劇界はようやく前に進む兆しを見せている。
なお、本公演は客席数減のほか、来場者およびスタッフへの赤外線サーモグラフィーによる体温チェック、アルコール消毒(会場含む)、マスク着用を実施。出演者にも上演時以外はマスク着用、上記同様の感染予防対策が取られた上で公演が進められた。
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