300回突破!よゐこ有野の「ゲームセンターCX」 生放送の舞台裏&17年続く人気のヒケツを番組Pが語る<インタビュー>

2020/07/09 12:20 配信

バラエティー

ゲームが大好きだけど絶妙に上手くない、唯一無二の存在


300分生放送の様子写真:松崎 浩之


――なるほど。数年前からYouTubeのゲーム実況や、最近ではゲーム番組もよく放送されていますが、そういった世の中の変化は意識されたりしますか?

したり、しなかったり…ですかね。ゲーム番組の制作を多く担当するので意識しないことはないですけど、一方で17年変わらずに「有野の挑戦」をやっていたりもするので(笑)。あまり実況コンテンツは見ないんですけど、最近だとすゑひろがりずさんのゲーム実況はずるいなと思いましたね。あのキャラが実況やるのはおもしろい(笑)。あと、兄者弟者さんの実況は、ナレーションのお仕事ができそうなくらい声が良くて聞きやすいし、最後のアニメーションもかっこいいし、世界観が出来上がっていて人気があるのも納得でした。

――ゲーム番組といえば「ゲームセンターCX」が思い浮かぶ人も多いんじゃないでしょうか。DVD人気もすごいですし…。

ありがたい限りです。でも、テレビ番組の知名度でいうと全然高くないので(笑)。同級生や友達に「『ゲームセンターCX』やってる」と話しても、「知ってる知ってる!」なんてリアクションはほぼなくて、むしろ「え…ゲーム?」って(笑)。「よゐこの有野さんが緑の服着てずっとファミコンやってる番組」っていうとやっと分かってもらえるくらいの。

なので、不思議な番組ですよね。いまだに番組のDVD-BOXが2〜3万セットとか買っていただけているんですよ。箱セットだから8千円くらいして安くないですし、そもそもブルーレイや配信が主流のこの時代にDVDですから(笑)。8月20日に番組の本が出るんですけど、Amazonで書籍総合3位にランクインしたのも驚きでした(笑)。

こうやってファンの方がずっと応援してくれているのは本当にありがたいですね。地方や海外へロケに行くと、「課長~!」って喜んで会いに来てくれるんですよ。番組のファンの方がご結婚されて、奥さんやお子さんと一緒にイベントに来てくださったりするのも感慨深いですね。小さなお子さんが有野さんと同じ作業服着ていたりして、かわいいんですよ。これだけファンの方の熱量が高い番組はなかなかないかもしれません。

※提供写真


――なんというか…有野さんの魅力自体が不思議でもありますよね(笑)。

ゲームが好きで上手な方はたくさんいらっしゃるんですけど、ゲーム大好きだけど絶妙に上手くないのが有野さんなんですよね。そして、あきらめず丁寧に最後までやり抜くところも魅力で。そのコイン取りに行くの危ないんじゃないっていう場面で、コインを取りに行くのが有野さん。それで、やっぱり死ぬ…でもあきらめない。ちゃんとコインを取って、雑魚の敵もやっつけて、なんなら隠しアイテムまで探して、とにかくプレイを地道にやるんです。でも上手くない(笑)。そういう方はなかなかいないですよね。

それと、ゲームに対して共演者のようなリスペクトがあると思います。単なる小道具とは思っていない、というか。絶対ゲームの邪魔をしないし、自分だけおいしくなろうともしない。ゲームも自分もおいしくしたい感じですかね。

聞いたことのない一癖も二癖もあるゲームをやらされて(笑)、スタッフに文句は言ってもゲームを絶対ディスらないんですよ。コントローラーを投げるとかもないですしね(笑)。

――番組を見ていると有野さんの文句って、相手をイヤな気分にしない文句ですよね(笑)。

そうそう、傷付けないし、愛のある文句なんです(笑)。

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