11日の公開ゲネプロは、劇場に約100人のお客さまがいらしてくださいました。観客と空間を共有することで、キャストのテンションが俄然高まるのを実感しました。今までたくさんやってきた「ナンセンス」ですが、ナンセンスはラフには作れないものだなとあらためて思いました。
ここの間尺で、このトーンでと緻密に作っていかなければならず、それをこの短期間でまとめ上げてくれた、キャスト・スタッフに感謝しています。このチームでこれまで3本の作品を創り上げてきた経験は大きく、このメンバーだからこそできたのだと思います。
「プラン変更」を見ていて、やはりここでやるはずだった中止公演「欲望のみ」のことがチラチラちらつきましたね。もし上演できていたらどんな作品になったのだろう、と。
一方、映像作品「PRE AFTER CORONA SHOW The Movie」については、僕が学生時代から手本にしていたモンティ・パイソン同様、ナンセンスな上にストーリー性がない。日本では少なくとも、地上波でも映画でも上映は難しいのではないかと思います。
コロナ禍で嫌なことばっかりですけど、こういうことがなければ創る機会もなかったでしょう。くしくもこのコロナ禍から受けた恩恵というと変な話ですが、それは良かったなと思います。
芝居はお客さんが劇場に入り、さまざまな反応があって初めて完成すると思いますが、配信の場合はお客さまの顔は見えません。視聴者にそれぞれの場所で受け止めてもらうことで、完結するのではないでしょうか。
スマホ画面で見るのと客席で見る劇場観劇との落差はなかなか大きいと思うので、できる限り大きい画面でご覧になっていただけるとうれしいです。
アーカイブも見られますので、初回はただ楽しんでもらって、次はどんな作りになっているのか、見直すような楽しみ方もあるんじゃないかなと思います。
やっぱり、みんなでものを創るのは楽しいなと思いました。まあ自由ではないけれど。不自由な中でも面白いものができたと喜んでおります。
劇場はまだ満員にはできないので、早く満員の中でやりたいですね。配信をご覧になる方は、一所懸命デタラメを作っていますので、お家で過ごす時に少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
また、見たら感想を何かに上げてください。
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