綾野剛×星野源「MIU404」が描く“新しいバディ” 野木亜紀子脚本が生み出すキャラクターなぜ魅力的?

2020/07/17 07:15 配信

ドラマ コラム

「MIU404」第1話より(C)TBS


「俺の勘は、当たる」×「可能性がゼロになるまで、確認はする」

現在放送中の金曜ドラマ「MIU404」(毎週金曜夜10:00-10:54、TBS系)が、面白い。

同ドラマは、「逃げるは恥だが役に立つ」(TBS系)や「アンナチュラル」(TBS系)などを手がけた脚本家・野木亜紀子氏によるオリジナル作品で、1話完結のノンストップ“機捜”エンターテインメント。警視庁“第4機動捜査隊”(通称、4機捜)でバディを組むことになった伊吹藍(綾野剛)と志摩一未(星野源)が、24時間というタイムリミットの中で犯人逮捕にすべてを懸ける模様を描く。

「MIU404」第1話より(C)TBS


タイトル「MIU404」の“MIU”はMobile Investigative Unit(機動捜査隊)の頭文字で、“404”は機動捜査隊員の伊吹と志摩、二人を指すコールサイン。

ドラマ内でも「あくまでヘルプの部隊だから(公表しない)。次の異動で人員に余裕が出れば解散、4機捜っていう名称自体が仮なの」と言っているため、「MIU404」というタイトル自体で、404エラーページと同じように、“世間的には存在していないが、そのもの自体は在る(=4機捜)”“実際には起こっていないが、同じような事件は在る(=時事問題を反映したストーリー)”“未然に防ぐため、あったはずの事件がなくなる(=第1話のあおり運転から派生した殺害や第2話の犯人自殺など)”という意味も含んでいるのではないだろうか。

「MIU404」第2話より(C)TBS


同時に、404エラーページが処理失敗のコード例であり、インターネット最後のページとも言われているように、4機捜に所属している彼らそれぞれにも失敗した過去や現時点では4機捜が刑事として最後の場所、ということも表しているように思う。

さて、タイトルからしてすでに何重もの意味を深読みしたくなる同ドラマだが、具体的には一体何が視聴者の心を鷲掴みにしているのだろうか。