――伊東四朗さんはどんな方ですか?
伊東さんは、いい意味で“普通であろうとする人”。役者である前に、人としてとてもちゃんとしている方です。普通に電車やバスに乗り、人の手を煩わせないように自分のことは自分でする。
小さなことにも感謝し、お礼を伝える。世の中のおかしいなと思うことに異論を唱え、後世のことを考える。無駄をきらい、物を大切にする。
特別扱いされること、気遣いされることを嫌う。常に相手側に立って考え、余計な心配や迷惑を掛けたくないという気持ちが伝わってくる方です。
役者という仕事に対する姿勢は、ものすごく厳しいです。あの年齢で、あれだけせりふ覚えの完璧な人を私はほかに知りません。
私たち世代の役者よりも明らかに完璧で、圧巻です。言いにくいせりふを勝手に変えてしまう俳優さんもいますが、伊東さんはどんなせりふでも、いかにも“今、自分の口から出た”という言葉に変えるマジシャンです。
そして、チームの空気をとても大切にされます。争い事が大きらいで、誰かが怒られていると、一緒に怒られているかのようにどんどん小さくなっていくお父さんを何度も目撃しました(笑)。
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