デビュー5周年を迎えたイヤホンズ、最新作は“音楽の「進化論」”を提示

2020/07/24 11:27 配信

芸能一般

【写真を見る】デビュー5周年を迎えたイヤホンズPhoto by Hiroe Yamauchi(PROGRESS-M)


イヤホンズは能動的に音楽を楽しんでいるユニット(高橋)


本作には、「耳の中へ」や「背中のWING」、「わがままなアレゴリー」といった曲を大胆に編曲し、新たにレコーディングもされたリメイクバージョンとして収録されている。さらには、メンバーの“言葉”をサンプリングしたインスト曲「記録」や、既存曲「あたしのなかのものがたり」の続編とも言える「記憶」、新曲「忘却」「再生」という2曲を1曲としてミックスした「循環謳歌」など、これまでの活動の軌跡を斬新なスタイルでなぞっていく楽曲により、今のイヤホンズを鮮明に浮き彫りにする内容となっている。

【長久】デビュー曲だった「耳の中へ」って、当時のレコーディングはとにかくいっぱいいっぱいだったんですよ。音やリズムがちょっとズレている部分もあったりしましたし。でも今回あらためてレコーディングしてみたら、普通にちゃんと歌えている自分に気づけたんですよね。当時、めちゃくちゃ恥ずかしくて難しかった“ちゅ▽”の部分も、今は上手に言えました。“はじめてのちゅ▽”が“こなれたちゅ▽”になってると思います(笑)。

【高野】私は今回歌い直してみたことで、「背中のWING」という楽曲へのイメージが変わったんですよ。サウンドが新しくなったことで思いの込め方もノリ方も違った形になったかなって。不安だけど頑張るみたいなメッセージは、今の自分としてしっかり表現できたと思います。

【高橋】曲に対しての頑張り方が当時とは変化した感じがするよね。音楽への向き合い方もより深くなったと思うし。そういう意味で私は『わがままなアレゴリー』がすごく印象的で。この曲では、メンバー3人の発案でゴスペルに挑戦しているんですよ。レコーディング中は本当に楽しかったし、完成したものを聴いてもその空気感がしっかり出ていたのでうれしかったです。イヤホンズは能動的に音楽を楽しんでいるユニットなんだなっていうことをあらためて感じていただける1曲だと思います。

“これがイヤホンズです!”って力強く言える作品になった(高野)


初回限定 進化の過程盤には、「耳の中へ」「背中のWING」「わがままなアレゴリー」のオリジナルバージョンをはじめ、本編CDをより深く味わうための楽曲が収録された“進化の過程CD”が同梱される。2枚のCDを合わせて楽しめば、より立体的にイヤホンズの進化論を感じられることになるはずだ。

【高野】5年という時間の中でたくさんの引き出しを増やし続けてきたことを感じてもらえると思うんですよね。その上で、“これがイヤホンズです!”って力強く言える作品になったと思います。

【高橋】ベストではないし、リミックス集でもない作品になりました。ずっと応援してくれているコマクちゃん(※イヤホンズファンの呼称)はもちろん、新たに出会う人たちへの入門編にも最適だと思うので、ぜひたくさんの方に聴いて欲しいです。

【長久】「背中のWING」になぞらえれば、デビューからの5年で私の“背中のWING”もだいぶ大きくなったような気がします。不安いっぱいだった当時と比べれば、今の私たちは“みんな、この羽についてきてね!”ってしっかり言えるようになったんじゃないかな。そういう意味でも、この作品ができたことでイヤホンズの6年目からの活動がさらに楽しみになってきましたね。

(取材・文 / もりひでゆき)

※▽は白抜きハートマークが正式表記。