出演タレントが次々にバズる、ローカル局発バラエティー「それって!?実際どうなの課」 『出演者×企画』の“妙”<番組Pインタビュー>

2020/07/28 11:55 配信

バラエティー

「それって!?実際どうなの課」のインパクトのあるポスタービジュアル(C)CTV

“気になるウマイ話”や真偽不明のうわさを検証し、世の中の“リアルな現状”を映し出すドキュメントバラエティー「それって!?実際どうなの課」(毎週水曜夜11:59-0:54ほか、日本テレビ系)。放送時には番組タイトルや出演者名でたびたびTwitterトレンド入りを果たしたり、若手女優・森川葵が意外な才能を発揮し話題になったりと注目を集めている本番組は、名古屋の中京テレビが制作している。なぜこの番組が、若手女優の新たな魅力を引き出してブレイクさせることができ、また中京テレビとして実に12年ぶりの全国ネットのレギュラー番組になったのか。番組プロデューサーの簑羽慶(みのわ・けい)氏に話を聞いた。

女優・森川葵の“バラエティー力”を見いだせたワケ


2018年7月に生瀬勝久さんと博多華丸・大吉さんの3人で、名古屋ローカルの特番を放送。その番組が、ローカル局である中京テレビからは12年ぶりの全国ネットレギュラー番組になるというとき、人生経験豊富な彼ら以外に今の時代の子の意見も取り入れたいと思いから、新たな出演者を、しかも番組発のスターとなる出演者候補を探していたという。すでに男性3人が決まっているため、バランスを考えると女性が候補として挙がった。

「僕らローカル局が全国に進出することになる中で、すでに人気のバラエティータレントさんを起用するよりも、この番組発となるスターを探したいなと思っていていろんな方にお声掛けしたのですが、そのほとんどが女優の方でした。

というのも、生瀬さんとお仕事していて思うのですが、いろんな役柄になりきる俳優の方の感覚の良さを感じていたんです。それで実際に何人か候補の方にお会いしたのですが、会う前と会った後の印象がすごく変わったのが森川さんでした。

若くしてカメレオン女優と呼ばれることもある彼女はまさに、時に殺人鬼になり、時にヒロインの可憐な少女になり…という演技力の持ち主の反面、実は彼女、すごく暗い子かも、と思っていたんです(笑)。ただ、あれだけの演技力があるということは、いろんな才能を持っていそうだなとも思いました。

そしていろんなことに興味があって、何か質問をするときちんと自分の言葉で返してくれるんです」

一番の決め手となったのは、森川自身は「盛れてない」という、驚いた時の彼女の「目力の強さ」だった。

「この番組のポスターって、生瀬さん、華丸さん、大吉さんの3人の目が飛び出しているビジュアルを使用しているんですけど、あれが番組のイメージなんです。VTRで目が飛び出るくらい驚かしてやろうっていう。

それが彼女と普通に話していると、『もう出てる…!』って思ったんです(笑)。だからロケ中に彼女が驚いたら、すごく良い一枚の絵が撮れると想像できました。それで彼女に出演をオファーしたんです」

当初はよくある形の、ロケに出てレポートする形を考えていたそうだが、回を重ねていくと彼女の才能が開花し始めた。

「元々は、日本にたくさんいる達人のところに月に1回ロケに行って、今どきの若い子がその達人の世界を見たら素直に“実際どうなのか”、をレポートする形でした。量産型の企画の一つにも思われそうですが、彼女自身も『知りたいこといっぱいあります』と言っていましたしね。

でも3~4回目くらい、たしか『けん玉』の企画からだと思うんですけど、達人が何年もかけて習得した技をその日1回でやってしまって、良い意味で予想を裏切られて『あれ?この子すごいぞ!?』と。彼女の才能がめきめき頭角を現して、森川さんのチャレンジ自体がメインのVTRになっていきました」