――実際に放送されたアニメを見た中でのエンディングテーマとしての「記憶の箱舟」はいかがでしたか?
アニメのオープニングテーマは、アニメ本編の前に「始まるぞ!」「今週も楽しみにしてた!」と気持ちを盛り上げるものだと思うんです。逆に、エンディングテーマは本編を見終わって「今回、こうであってよかった」という時に流れるので、余韻がさらに素敵になるものであって欲しいと思っています。
第2話から僕の作品がエンディングで流れるようになりましたが、“こんなに綺麗な世界は”という冒頭の歌詞がうまくハマっていて、この歌詞にして良かったなって作者として思いました(笑)。見た人それぞれの感想はあると思いますけど、まずは自分判断なので、僕自身は、エンディングの入り方を見た時に納得いきましたし、作品に花を添えることができたなって感じましたね。
――アニメのどこで流れるかも重要ということですか。
そうなんです。さらに言うと、第2話は本編が終わって、しっかりと区切りがついてからエンディングテーマが流れました。でも、本編が終わらないうちにエンディングが流れ始めるというパターンもあるじゃないですか。「デカダンス」はそのパターンが今後あるのかどうかはわかりませんが、どっちのパターンでも大丈夫なように作ってはいます。
――テレビでは既に流れていますが、CDがリリースされて、フルで聴いた後の感想も楽しみですね。
アニメで流れてるのとは結構アレンジが違っているので、フルで聴いてもらうとまた印象が変わると思います。いい意味で、違うものになっているのでどちらも楽しんでもらいたいですね。
――夕暮れ時が描かれたジャケットのアートワークも独特の世界観を感じます。
「デカダンス」の世界観が“退廃的”なものだったりしますし、この夕暮れとも合ってるなって思います。「デカダンス」の世界ではバトルは日常なのかもしれない。我々の世界では非日常ですけど、そのバトルを描いているのがオープニング。となると、エンディングは主人公の日常ですよね。ナツメにも学校があったり、友人がいたり。家にいる時間もあれば、例えば、夜空を眺めて「いいなぁ」って思う時間もあるんじゃないかな。夕陽と夜のグラデーション具合がすごく気に入ってます。
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