小松菜奈、「知らぬ間にターニングポイントになっているのが人生の面白いところ」<映画「糸」連載その3>

2020/08/08 07:00 配信

映画

【写真を見る】小松菜奈「デビュー作『渇き。』(2014年)で演じることの楽しさに気づけました」撮影=横山マサト


シンガポールでは色んな屋台に行きました


――シンガポールで泣きながらかつ丼を食べるシーンは印象的でした。

シンガポールでは楽しいことだけでなく裏切りや悔しいこともたくさんあった葵ですが、出来事が多かっただけにすごく入りやすかったです。特に一人で屋台でかつ丼を食べるシーンは感情をたっぷり入れることができました。

撮影中は、中島みゆきさんの「糸」を流してもらったのですが、歌に本当に助けられて。この作品でも描かれている人との出会いが次々と思い出され、すごく素敵なシーンになりました。

シンガポールに向かった葵(小松菜奈)は親友・玲子(山本美月)と、冴島(高杉真宙)に合流する(C)2020映画『糸』製作委員会


――今回は、北海道、東京、沖縄、シンガポールと各地でロケをしましたが、撮影の合間はどのようなことをされていたのですか?

(山本)美月ちゃんと高杉(真宙)さんと一緒だったシンガポールでは、みんなの中で“チキンライスブーム”が訪れて色んな屋台に行きました。時には1日に2軒とか行って食べ比べをしたり(笑)。休憩中ももうずっと食べ物の話ばかりしていました。すごく美味しかったです。

沖縄は今回が初めてとなる斎藤工さんと一緒だったのですが、すごく良くしていただいて…。斎藤さんは物静かなんですがポソッとつぶやく言葉がすごく面白いんですよ。そして物知り。穏やかで仏のような感じでした(笑)。現場にカメラを持って来られていたので、私も写真を撮ってもらいました。すごくいい思い出です。

――共演した菅田将暉さんや山本美月さんら、再共演となる方も多かった作品ですね。

美月ちゃんはデビュー作から2本目の『近キョリ恋愛』(2014年)でも友人役だったので、すごく縁を感じました。縁を描いた作品だからなのか、縁のある人ばかり出ていましたね。ちなみに菅田さんとは3回目。これまでとは違ってラブストーリーと知ったときは、いろんな役を演じる俳優の面白さを感じました。