どんな窮地も知恵ではねのけてきた半沢。その強さの根源が、3話では垣間見えた。2つの半沢流“仕事哲学”だ。
一つめは、弱者が強者に勝つための戦法「仕掛ける相手の隙を突く」。
強大な資金力を持つメガバンクが資金力を盾に応戦すれば、いち子会社であるセントラル証券はひとたまりもない。それでも、向かっていかなければ勝つことはできない。そんな中で勝負を仕掛ける半沢の武器は知恵、そして、剣道で培った戦術だった。
「“仕掛ける相手の隙を突く”。弱者が強者に勝つための古来からの戦法です。ただし、そのために必要なのは、攻める気持ちです」「ひるまず、恐れず攻め続けていけば、電脳銀行連合軍にも隙が生まれるでしょう。その時肝心なのは、その隙を見抜けるかどうかです」と半沢。
森山(賀来賢人)も「剣道で言うと『一足一刀の間合いをとって平常心で敵をみつめ気剣体の一致を伴い最後の一撃を与える』ですね」と応じた。
これまで何度も奇跡の大逆転を成し遂げてきた半沢。その強さの根源は、窮地でも冷静に相手の隙を見極めようとする強い精神力だ。
実際、その後半沢は、黒崎らがうっかり残していった小さな手掛かりを一つ一つ拾い集め、電脳銀行連合軍を落とすためのわずかな手がかりにたどり着く。
半沢を支える二つめの仕事哲学は「感謝と恩返し」。
今回の逆転劇を成し遂げるためには、騙し合いの渦中にいるフォックスの郷田(戸次重幸)とスパイラルの瀬名(尾上松也)を結び付けなければならない。半沢はこのミッションを、「感謝と恩返し」のメッセージとともに森山に託した。
「その二つを忘れた未来は、ただの独りよがりの絵空事だよ。これまでの出会いと出来事に感謝をし、その恩返しとして仕事をする。そうすれば必ず明るい未来が開けるはずだ」
森山はこの言葉を胸に、お互い疑心暗鬼になっていた郷田と瀬名を結び付けることに成功。「感謝と恩返し」でつながったフォックスとスパイラルは、強い絆で結ばれた。
単なるマネーゲームに終わらず、明るいビジョンを示したフォックスとスパイラル合併のニュースは投資家を魅了。スパイラル株は一気に高騰し、電脳雑技集団によるスパイラル買収計画は失敗に終わった。
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