楠木ともりが明かす、メジャーデビュー曲制作秘話「この曲を歌いたいと伝えていた」

2020/08/19 18:00 配信

アニメ インタビュー

デビューEP「ハミダシモノ」をリリースする楠木ともり

2019年12月のバースデーライブでメジャーデビューを発表した声優・楠木ともりが、ついにデビューEP『ハミダシモノ』を8月19日(水)にリリース。7月からAT-Xほかで放送中のTVアニメ「魔王学院の不適合者 ~史上最強の魔王の始祖、転生して子孫たちの学校へ通う~」のエンディング主題歌にもなっており、ロックチューンな楽曲と心を揺さぶる詞で、力強い作品に仕上がっている。

インディーズ時代からいくつもの作詞作曲を手掛けてきた彼女が、初のタイアップ曲として、初めて曲先行で作詞を手掛け、MV撮影にも初挑戦した本作。アーティストとして新たなスタートを切る彼女に、撮影でのエピソードや今後の活動への思いを聞いた。

――メジャーデビューの気持ちをお聞かせください。

「ずっと目指していたことだったので、夢がかなって純粋に嬉しいです。応援してくれている皆さんも喜んでくれているので、ホッとしています」

――「ハミダシモノ」の楽曲を聞いた第一印象は?

「最初のピアノのフレーズが印象的でした。また、エンディングはバラードが多いイメージですが、(バラードではなくても)作品の世界観を壊していないことに魅力を感じました。私は力強さもはかなさも両方出せるピアノの音が好きで、好みの曲調だったこともあり、この曲を歌いたい気持ちは最初から強かったです。候補の曲は3曲ありましたが、『個人的にはこの曲を歌いたいです』と伝えていました(笑)」

――初のタイアップ作品としてどんなことに苦労されましたか?

「今までは自分が思っている世界を書いていましたが、今回は作品の世界観も巻き込んで曲にしていかなければならなかったので、落としどころというかバランスを考えるのが大変でした。特に強さが何なのかを考えたことがなかったので、作品を読んでみて強さにはただ強いだけではなく心の持ち方や生き方など、いろいろな強さがあることを知るきっかけになりました」

「その中で、自分の強さや今まで頑張ってきたことを考えた時に、ファンの皆さんが頑張っていたことにも考えを巡らせるようになりました。私はファンの方に、イベントやお渡し会ではみんなの話をしてほしいと言っているんですが、そこには自分のことを話すより、みんなの話を聞きたいという思いがあるんです。普段も友達の近況を聞くことが好きなんですよ。他の人がどういうふうに生きていて、どんな毎日を送っているのか、周りの子たちの話を聞く方が楽しくて、自分と全く違う道を歩んでいる人の話を聞きたくてたまらないんです」

――初めてのMV撮影ということで、撮影時の思い出は?

「撮影前日はすごく緊張して、どうしたらこんなに格好良く撮れるんだろうって、自分が好きなアーティストさんのMVやライブ映像を見直してみたんですけど、結局分からないまま当日を迎えました(笑)。実際には、撮る前に監督と演出について話し合い、いくつか提案をさせていただき、その意図をしっかりくみ取ってくださったので、すごくスムーズに終わりました」

――最後に、ファンの方へメッセージをお願いします。

「ソロメジャーデビューさせていただいたこともそうですが、それについてファンの皆さんから嬉しい反応をたくさんいただけたことが、とても幸せでした。これからも良い意味で根底にあるものを変えずに、皆さんにとって何かを残せるような曲を作り、歌っていきたいと思うので、引き続き温かく応援していただけたら嬉しいです」

文・撮影=永田正雄

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